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レディースユニフォーム協議会の会長に就いた・太宰幹夫氏/協議会の存在と役割再確認

 1999年末に発足して以来8年が経過。初代の会長に就いてから6年ぶり2回目。「いずれ2回目が回ってくると思っていたが、こんなに早くとは思わなかった」。
 協議会が発足した当時、金融機関を中心に制服の廃止が広がり、オフィスユニフォーム業界の存続が危ぶまれていた。オフィスユニフォームの備蓄カタログメーカー13社で発足したが、スタート当初は仕入先などから「協議会の設立はやめときなさい」と否定的な声も聞かれた。 しかし、「協議会がなかったらどうなっていたか。はたして危機存亡を乗り越えられたか」と振り返る。会長は1期2年で初代は何もなかったのでやりやすかった。2代目以降は取り組む内容も深化し、モデルの肖像権問題など難しくなっている。 最近は電子入札やコストアップなどで代理店とメーカーの双方がもうからなくなってきた。双方がもうかる仕組み作りがこれからの課題で、「我々は圧力団体ではない。代理店を含めたユニフォーム業界が共存共栄できることを目指したい」と話す。
 協議会を通して、これまでに他社のことを知り、大いに勉強になったが、ユニフォームの地位はまだまだ低い。ユニフォームの社会的地位を確立するためにも「協議会の存在意義をもう一度問うことが必要だろう」と言う。「ユニフォームの現実だけでなく、夢も将来も語れるような会にしたい」。2年後の発足10周年では「元気のでるパーティーをやりたい」と話す。

だざい・みきお
 1951年生まれ。77年セロリー入社。98年副社長、2004年社長。99年末に発足したLU協の初代会長で今回で2回目。


LU協新会長にセロリー太宰社長

 オフィスユニフォームメーカーで構成するレディースユニフォーム協議会(LU協)は7日、2008年度の新会長にセロリー社長の太宰幹夫氏を選任した。副会長にはボンマックス社長の外川雄一氏、トンボ取締役ビジネスウエア事業部長の八杉幸治氏が就任する。任期は2年。

 太宰氏は1951年生まれ、岡山県出身。77年にセロリー入社、98年副社長、2004年から現職。今年7月のLU協大阪合同展示会では同社が幹事社を務めた。


NUC・45周年「ユニフォーム白書」/市場規模7000億円超に

 日本ユニフォームセンター(安井三郎理事長、NUC)は創立45周年記念事業として12月7日、資料書「2008年版ユニフォーム白書」(7万3500円)を発刊する。ユニフォーム産業を取り巻く環境や企業における利用状況を独自に調査、末端の市場規模を「7000億円超」と試算した。
 調査はさらに着用者の意識、意見や一般消費者(見る側)の意識調査など、エンドユーザーの視点にまで幅を広げている。
 NUCはユニフォームの改善・改良と普及、国民の厚生福祉向上を目的に活動しており、1962年、1966年にも「ユニフォーム白書」を発刊している。今回はインターネットリサーチにより第1次〜第3次産業まで広域な調査を実施、第3次産業の成長と市場の広がりから7000億円という数字を算定するに至った。調査のため06年に専門委員会を発足、ボリュームも6部約300ページとなっており、NUC理事の高橋紀光帝人ファイバーユニフォーム販売部長は「業界内にまとまった資料が少なく、また一般消費者にまで調査範囲を広げた点からも、これが初の『白書』」と位置づけている。
 初版は500部。市場創成につながる市場開拓のための資料として、NUC会員を中心に活用していく意向だ。
 これに先立ち6日には創立45周年記念行事を東京都・明治記念館で開催する。式典に続き第2部は「新時代アクティブユニフォームショー」として、NUC専門委員の若手デザイナーらによる50点を、映画や舞台で活躍中のアクロバット・ダンス・カンパニー「Gロケッツ」のメンバーが着用する趣向で、躍動感あふれるショーとなりそうだ。式典の実行委員長はチクマ取締役の堀松渉ユニフォーム事業部部長。

サービスウエア/企画絞り込み安定供給

 サービスウエア市場は混戦模様が続く。エンドユーザーに近い市場だけに用途は広がる一方、ワーキング、オフィス分野との垣根は低くなりつつある。他分野に比べてサイクルが速く、軽作業を伴うものはワーキングのように天候要因に左右される傾向も強い。こうしたなか、供給側はユーザー主導の市場に振り回された反省もあり、企画の絞り込みや安定供給による差別化の競争が予測される。

サービスウエア商況/ブランド、差別化品台頭

 サービスウエアは今年春夏、軽作業に対応した定番品はワーキング同様、天候不順の影響や中小案件の冷え込みで苦戦した。アルトコーポレーションは「カジュアルワーキング・ドットコム」の需要が引き続き堅調だったがワーキングの落ち込みが9月まで響いた。「いまは我慢の経営に徹し、来年に向けて売れ筋商品の開発に努める」と同社の足立直隆社長は来年に照準を合わせる。
 ソフトワーキングから富裕層向けのレジャーなど、サービス需要の多様化に伴い、業界では今年上半期、ターゲットの絞り込みの甘さから納期遅れや在庫管理でミスを犯すメーカーも出るなど、海外生産・供給体制を見直す機運が強まった。
 そんななかで伊藤忠商事は天津華達服装と東レ〈中国〉投資との合弁でワーキング、サービス系特注ユニフォームを取り扱う縫製工場「藤麗華〈天津〉服装」を設立。チクマはオフィス、サービスウエアのOEM(相手先ブランドによる生産)などを展開する中国の生産拠点で、工場の絞り込み、品質維持と安定生産に力を入れる方針を打ち出し、併せて独自の進ちょく管理システムを導入し、先べんをつけた。
 新企画ではボンマックス、山田辰の2社が伊藤忠商事のサブライセンシーとして「ディッキーズ」ブランドのウエアを展開。従来のサービス、ワーキングのイメージに広がりを出し、注目された。サービス分野では中小企業でも別注品に注目する傾向がある。逆に言えば、打ち出しの弱い商品はワーキングとオフィスの中間で埋もれてしまう懸念もある。一時の総花的な商品展開から、来年は各社が独自色を強めての商戦が展開されそうだ。


白衣/医・食、ニーズとらえ堅調

 白衣分野では今年、食品メーカーの一連の不祥事により安全性がクローズアップされ、食品分野で安全性のアピールが目立った。一方医療系は需要に大きな変化がないものの、昨年の制度改正のマイナス影響が消えないなか、介護、ヘルスケアサービス分野などへ力点を置くメーカーの動きが目立つ。白衣としての専門性を高めながらプラスアルファの提案が広がっていきそうだ。

医療白衣/看護師増員に商機

 昨年の法改正による医療報酬、介護報酬の見直しは「関係施設の経費削減、買い控えに直結する」とメーカーは懸念したが、10月までの商況では大きな落ち込みは見られない。大手のアプロンワールド、ナガイレーベンともに医療白衣は前年比微増と安定。衣料経営の環境はシビアだが現場は人手不足であり、なかでも先進国に比べ患者1人当たりの人数が足りないとされる看護師は今後、増員傾向にあり、ひとまず朗報といえる。
 現場に即した提案強化も進む。アプロンワールドはナースウエアブランド「ユキサブロー ワタナベ」の「プラティーク」で工業用洗濯に対応したセカンドラインを打ち出した。デザイン性はそのままに、ボタンや芯地の改良で堅ろう度を高め、好評を得た。
 靴もここ数年力を入れているアイテム。サンダルは危険ということで現場では履き替え需要があるが、通販などの廉価品に持っていかれてしまう。同社は「アプロンマックス」などいくつかのシリーズを持ち、履きやすさと機能性、ウエアとマッチしたデザインなどで浸透を図る。08年には新モデルも投入する。
 白衣専業ではないメーカーからの参入も続く。オフィス・サービスのフォークは、ワコールと共同開発した新モデル、デサントは「ルコック スポルティフ ナース」で市場への切り込みを図っている。「ホスピタリティーや看護師の福利厚生を重視するクリニックなどで予想外に反応がいい。初めから大型案件を狙うより、顧客の声をくんで育てたい」とフォーク。デサントは病院側と話し合いを重ね、現場で価値を発揮するデザインや機能を装備してきた。各社が現場との距離を密にしていくなかで企画の進化、成熟化は進みそうだ。

食品白衣/安全は快適な作業から

 賞味期限や原材料の偽装など、暗い事件が続いた食品産業。業界向けの展示会などでは「安全性」への訴求が過熱化した。ウエアもHACCP(ハセップ)による衛生管理に対応した製品が定着している。サンペックスは冷感・涼感素材、抗菌素材など、素材が持つ特性を最大限に生かしたウエアを展開し、企画の豊富さで顧客対応力を示す。高機能ユニフォームを手掛けるサンエスはウェブサイトで採用事例を公開したり、試験着用モニターを募ったりとアプローチにも一工夫。
 別注案件を扱うある商社は「食品製造の現場の作業条件は意外に過酷。加熱するラインは1日中暑いし、冷凍素材を扱う部署は夏でも防寒衣を着るし、消耗も激しい。白衣の快適性や衛生管理は、結局、安全性の向上につながるはず」と話す。
 外食産業では調理場と一般客の距離が近いため、近年はサービスウエアとしての用途も増え始めている。ターゲットはチェーンから中小規模の店舗まで広いが、少人数でも高価格なアイテムが動くのがこの分野の特徴。
 工場向け、調理用ウエアからの応用、コック用衣料の老舗、インポート商品など、提案の幅は広がっている。

今後のトレンドは…/独特な日本の白衣

 変化のペースが緩やかなユニフォームのなかにあって、白衣は確実に変化している。「とくに反応がいいのは防透性と風合いがキーワード」と見るのはアプロンワールド。下着が透けない、袖の透き間からのぞかない仕様は、現場で重視される。同時にデザイン、ファッション性も手を抜けない。医療現場では、看護師の労働環境の苛酷さが指摘されるが、機能性の高いおしゃれなウエアの採用は福利厚生向上の一環といえる。
 「白衣」というものの、カラー提案も増えている。用途としては、例えば多人数の職場で業務区分や習熟度を認識するため、同型の色違いを採用する事例がある。また、病院向けにピンクやブルー、イエロー、グリーンなどのウエアも少しずつだが増えている。患者に好感を持ってもらうための配慮だが、スタッフ間の働きやすさ、心理的効果に配慮するケースなど、病院経営にも高度化が見られる。


モデル肖像使用で取り決め/LU協とJMAA

 インターネット販売サイトでのモデル画像の三次使用について協議してきたレディースユニフォーム協議会(LU協、谷屋行雄会長)と日本モデルエージェンシー協会(JMAA、小林信治理事長)は29日、アパレルが販売代理店向けに、JMAAが使用を承諾した画像を提供するという取り決めを発表した。全国の代理店に通知、2008年3月をめどに無断転載や首切り、ボカシなど不正使用の完全撤廃を目指す。
 使用画像の問題についてLU協とJMAAは昨年9月から数回協議を重ね、三次使用について使用料をアパレルが負担する方向で合意した。通知は書面で全国の代理店約1380社に行い、画像を使用する代理店は各メーカーにCDロムなどの媒体で提供を受ける。
 谷屋会長は「ネット販売が増加する中、今回の取り決めを契機に『三次使用は違法』という意識を定着させていきたい」と話した。


進化するサービスユニフォーム/色・スタイル・機能…「あの制服が着たい」

 今月13〜16日に東京ビッグサイトで開催された「第35回国際ホテル・レストラン・ショー(ホテレス・ジャパン2007、日本能率協会など主催)」に、ユニフォーム分野からは8ブースで出展。ブランド数とバリエーションで圧倒した白洋社、頭から足元まで総合的な製品力を前面に打ち出したミドリ安全のほか、従業員のモチベーション向上やレンタルサービスの利便性など、成熟するレジャー産業に多彩な切り口で提案した。

 
ホテレス・ジャパンと同時開催の2展による「HCJ2007」には今回、841社が2204小間で出展(主催者発表)。来場者数は4日間で9万1454人。前回の9万3898人から若干減少したが、ユニフォーム関係各社からは「反応は前回以上」との声が相次いだ。
 「積極的なのは外資系のホテル。外資の新規進出が刺激になったのか、国内大手のリニューアルの話も増えている」と、ある出展企業は手応えをつかむ。飲食関係では個人経営のカフェのような形態の来場が多い。

自社ブランド提案

 神奈川県からの来場者は「カフェ・レストランはセンス勝負。ユニフォームは店の顔だし『あの制服が着たい』と若い子たちもやる気になる」と説明する。
 白洋社は2小間を使って自社ブランド「セブンユニフォーム」を提案。スタイリッシュな「ミシュラン・イクウィップ・コレクション」、ホテル・ラウンジ向けの「リュクス」をアイキャッチにして、ブース全体では和装やバックヤード向けのアイテムなどをバランスよく配置し、対象範囲の広さを印象づけた。
 ボストン商会は上下2層で「ボンユニ」のホテル向け重衣料をずらりと並べた。ユニチカのプラズマ加工やジャカード調のエンボス加工などを採用したほか、和装では色のバリエーションも増やし進化させた。
 サンペックスは約10年ぶりの出展。調理場の暑さ対策として背中部やキャップにアイスパックを入れた商品やポケットにアレンジを加えたエプロンなど、機能性と創意を生かし、たきめ細かい提案で商機拡大を図る。
 海外製品の売り込みもある。シェフウェアージャパンは米ブランド「シェフウエアー」の新作をお披露目。高級感のある綿100%のジャケット、パンツなど、デザイン性と機能性を兼ね備えた商品は欧州でも人気。

衛生用品も豊富に

 コック帽で知られる傅馬屋は、販売代理している仏クレマン社のアイテムを紹介。背面がメッシュのコック用ジャケットをはじめパンツ、靴が口コミでヒットしており、今後に注目だ。
 兵庫県から初出展のカクテン屋は、昨年6月から開始したレンタルサービスを紹介。セロリーとタニオカドレスは共同出展で子供向け、エスニック調など企画対応力を訴求した。
 ミドリ安全はコックシューズ、安全靴、白衣、手袋やマスクなどの衛生用品を豊富にそろえた。転倒を防止するシューズ「ハイグリップ」シリーズは、靴底とカーペットの摩擦を軽減したモデルやフォーマル型が登場。商品に加え、全国184拠点の戸口配送システムで「衛生・安全管理の総合メーカー」を印象付けた。


白衣まで多彩に提案/ホテレス・ジャパン2007

 13日から国際ホテル・レストラン・ショー「ホテレス・ジャパン2007」が東京・有明の東京ビッグサイトで開催される。サービス関連のユニフォームメーカーが現在のニーズに合わせた最新企画を打ち出す。各社のイチ押し商品を紹介する。

<布の力久磨衣 熊井商店>
 ホテルや旅館、和食レストラン向けに「花んど」を提案する。赤と青の2色展開。そのほかにもちりめん生地やジャカード生地を使い、オリジナルの柄付けも用意している。軽い着心地と落ち着いた色合いながら、洗濯機で丸洗いが可能など、イージーケア性にも優れる。さらにセミオーダーユニフォームにも対応する。
 小間番号は4H―304
<白洋社/新ブランド「LUX」>
 ホテルや宝飾品、住宅販売などに最適なスーツシリーズ「LUX」を提案。トレンドを反映したシルエットとして、全体的に細身に仕上げた。ホスピタリティーを表現し、高級感のある商品群として打ち出す。
 小間番号は2L―301
<ミドリ安全/食品業の衛生管理強化>
 食品工場や飲食店で意外に多いのが転倒や落下事故。同社の男女兼用の超耐滑軽量作業靴「ハイグリップ」シリーズは、安全靴で培ったノウハウで足元をガードする。「HCJ2007」では、ウエアと衛生用品、靴を3本柱に、商品の総合力と全国の支店・営業所を中心とした販売ネットワークの対応力を訴求する。
 小間番号は6X―201
<傳馬屋/スポーツ素材のコックコート>
 「ボンユニ」から汚れが簡単に落とせるプラズマ加工のシャツを発表。ポリエステルの特性を維持しつつ、吸水性と制電性を付与した画期的な新開発素材を使用。洗濯による黄ばみ、黒ずみも防止する。そのほか、サービスユニフォームとして扱いやすいアイテムの新商品を取りそろえる。
 小間番号は1D―101
<サンペックス/かすり柄風ストライプ>
 かすり柄を思わせる手書きのラインをリズミカルに配した「でんでん縞(しま)」。和のぬくもりとモダンさがマッチした新しいイメージのストライプ柄は、多彩な食のステージを小意気に演出する。新感覚のホスピタリティーを感じさせる和食向けのコーディネート提案。
 小間番号は1D―302
<ボストン商会/プラズマ加工シャツ登場>
 後身ごろにスポーツウエアで使用されている吸汗素材を採用したフランス・クレマン社のコックコート「ドライアップ」シリーズを提案。肌面は汗をかいてもべとつきにくく、熱いキッチン内の作業でも快適性をサポートする。スタイリッシュなデザインも好評で、フランス、日本で展開している三ッ星レストランにも採用されている。
 小間番号は1E―305


サービスユニフォームの新潮流

台頭するレンタル専業/IT活用し一元管理システム

 国内市場の新たな需要開拓が期待されるレンタル事業。新規参入が続くなか、レンタル専業の企業が快進撃を続けている。とりわけ独自システムの開発・運用で2006年度、経済産業省の推進事業「IT経営百選」で優秀賞を受賞したフジリンクス(東京都台東区)と、米のビジネスモデルをローカライズし2ケタ成長を続けるアラマークユニフォームサービスジャパン(同)が出色だ。
 フジリンクスはデザインや生地・縫製の提案、クリーニング、在庫管理まで、ユニフォームに関するすべての管理を手掛ける。最大の特徴は、1拠点の大規模顧客のデータ集積から全国にチェーン展開する店舗のデータ管理、個人別の詳細なユニフォーム管理にいたるまで、すべてに対応できる独自開発の「ユニフォーム事業総合システム」にある。見積書作成からレンタル状況の把握、クリーニングのオペレーション情報のウェブ開示までを可能にした、業界唯一のシステムである。
 また作業用シューズ、手袋やマスク・帽子をはじめ各種衛生消耗資材、マット類などのダストコントロール品まで一貫したサービスを提供できることも強みだ。創業以来増収増益を維持し、近年の売り上げ伸び率は115〜138%。
 アラマークユニフォームサービスジャパンの今期(2007年3月期)売上高は前期実績(55・2億円)比13〜15%増となる見通しだ。昨年4月から今年1月までの業種別構成比率は、売り上げベースで食品製造22%、スーパー19%、フードサービス13%で、食品加工業、製菓業がとくに好調だった。昨年4月に稼働を開始した洗濯工場・関西工場(滋賀県)の実績が表れてきたことも成長要因となった。
 同社は米本社のビジネスモデルを基本に、日本国内向けには一貫して管理・運用、コスト、衛生管理のメリットを訴求している。「大手メーカーの品質問題が続くなか、エンドユーザーに安全・衛生管理の意識が高まっている。これらは当社のアピールポイントであり、信頼回復に役立てていただきたい」と同社経営企画部の北村直樹部長は話す。
 同社の洗濯工場は「アラマークインダストリアルランドリーシステム」による品質・コスト管理を行っている。関西工場の生産能力は1日当たり3万〜4万点で、同社の生産本部足利工場(栃木県)と同規模の能力を持つ拠点設備だ。工場機能とともに、北海道から沖縄までを網羅するルートスタッフの提案力・情報収集力を強化し、来期も2ケタ増の成長を目指す。

コラボ増える/多様化する市場に挑戦

 ユーザーのニーズが多様化するサービスユニフォーム市場。大幅な売り上げ拡大が見込めないなか、同業、異業種の企業とコラボレーションするケースが目立ち始めた。お互いの強みを生かし、相乗効果に期待を寄せる。

 伊藤忠商事はこのほど、ライセンスを持つ米ブランド「ディッキーズ」でボンマックス、山田辰の2社と契約を結び、ボンマックスは飲食業、山田辰は車両整備用のつなぎ服で展開すると発表した。販売計画は小売価格で初年度3億円、5年後10億円。
 山田辰が1月に開いた展示会では、「ディッキーズ」のカラフルなつなぎ服を前面に展開。これまでの男くさいイメージを一新しソフトなカジュアルイメージを印象付けた。一方ボンマックスでは、本格展開の4月を前に早くもショップでのコーナー展開や別注の打診があり、滑り出しは上々だという。
 アルトコーポレーションは昨年、靴メーカーのリーガルコーポレーションとユニフォーム用ローファー「プロフェッショナル・ギア」の独占販売契約を締結し、先月から販売している。サービス業向けカタログ「カジュアルワーキングドットコム」に掲載するほか、ネット通販や店頭にも販路を広げる。販路はサービス業に加え、スクール、ビジネス向けなど代理店の需要に応じて柔軟に広げていく考え。足立直隆社長は「リーガルの品質とステータスが業界活性化の一助となってくれれば」と期待を込める。
 フォークはワコールと、女性看護師用のナースウエアを共同開発、昨年12月発行のナースウエアカタログ「ソワンクレエ」で発売した。フォークの技術とワコールの感性を生かした企画だ。機能性とファッション性の両方のニーズに応えるため、異分野ながらユーザー視点の製品を市場に投入し続ける両社が手を結んだ。販路拡大の最有力の商材となっている。
 また、アイトスとレナウンユニフォームは、コラボレーションによるスポーツカジュアルユニフォーム「タウン・ゾーン・エアー(略称エアー)」を発表した。アイトスの販売網を通じて展開しており、本屋、花屋など店服、物流関係などのソフトワークをメーンに据えている。

NUC「CHIC」でショー開催

 日本ユニフォームセンター(NUC)は、18日から20日まで北京で開かれる「中国国際服装服飾博覧会」(CHIC2007)で「ユニフォーム機能性紹介ショー&相談会」を中国服装協会と共催する。展示では、これまで日本でパテントをとったアイテム30〜40点を職業別に紹介する。ショーは1日3ステージ行い、アクロバットチームや現地モデルの出演で機能性とファッション性をアピールする。
 同時開催の相談会は、企画デザインから素材、縫製、貿易まで各分野について、専門家が個別相談に応じる。また、3〜5月に北京で行われる「百栄(ひゃくえい)カップファッション職業服装デザインコンテスト」に、田川香津子常務理事が審査員として参加する予定。2004年に北京で開催した「オリンピック制服セミナー」が契機と言う。
 また本日まで東京ビッグサイトで開催している第15回セキュリティ・安全管理総合展「セキュリティショー2007」で「ユニバーサル&セキュリティウエアショー」を行った。
 今回展では警察官、消防、防犯・警備関連の制服を、「未来のセキュリティ」をコンセプトに、機能とデザイン性を向上させた。デザイナーは大矢寛明、嶋崎隆一郎、嗣永龍彦の3氏。いずれもユニフォームのデザインに実績を持つ中堅で、約16点が披露された。
 安井三郎理事長は「ユニバーサルウエアの研究・開発と中国での普及活動はともにNUCとして長く取り組んできた事業。多くの人に満足を与え、また新しい市場開拓と発展につながる提案としたい」と意欲的に語る。


SCM推進協/取引改善へ啓もう

 繊維産業流通構造改革推進協議会(繊維ファッションSCM推進協議会)は、昨秋策定した「ユニフォーム素材の生産供給に関する取引ガイドライン」の普及に向け、同協議会事務局による講演を重ねている。ガイドラインの検討組織「ユニフォーム分科会」の委員の企業のほか、要請があれば委員以外にも応えていく方針だ。
 ユニフォーム分科会の委員23人は、2005年12月の分科会立ち上げ以降、各自が検討内容を自社内で報告し情報共有に努めてきた。ガイドライン策定後は、同協議会事務局が普及促進のため担当部署に赴き、講演を行う。独自に作成した「ユニフォーム素材の生産供給に関する取引ガイドライン第一版」をテキストに、講演は2月末現在ですでに延べ10回を数える。
 同協議会事務局によると、昨年10月の経営トップ合同会議での発表以降、ガイドラインに対する関心は業界内で高まっており、ユニフォーム分科会以外の企業団体から講演の依頼もある。東西に奔走する状態が続くが「業界内の理解を広め、ガイドラインを実施しやすい環境を作るために事務局としてできることは進めていく」(同協議会事務局)という。
 一方、百貨店(D)5社を迎えての「TADユニフォーム分科会」は昨年9月のスタート以来、検討は月1回のペースで6回まで進んだ。流通を交えた枠組みで業務フローの確認を行い、共通課題として在庫、発注書、品質保証、さらに業種を越えた情報共有といった項目が挙げられている。
 検討は今年6月、10回をめどにしながら、参加企業のコンセンサスを重視して回数の上限は設定しない意向。


ユニフォーム総合特集/ボーダレス時代の次なる針路

 ユニフォーム業界のこの1年を振り返ると、良くはないが、悪くもない堅調な年だったといえる。ただ、原燃料高に伴う製造コストの高騰が続く一方、流通の最前線では、いまだに価格への要望が強い。この川上インフレ・川下デフレが、今後克服すべき課題として業界に重くのし掛かっている。また、作業服と事務服を除く分野では、様々な業種からの新規参入が相次ぎ、競争が激化してきた。事業のボーダーレス化が進むなか、今後は企業トップの判断が各企業の行方をこれまで以上に大きく左右しそうだ。

アパレル商況/全体的に堅調続く

 作業服アパレル業界は近年、作業服だけでなく、新たな商材を手掛けることで売り上げの拡大を図ってきた。しかし、製造原価がもともと低いだけに、最近の原燃料高の影響をもろに受け、猛烈なコストアップに悩まされている。そのため、製品価格の引き上げも視野に入れざるを得なくなっているが、実用衣料のため、ユーザーの値上げ抵抗感は強く、ライバルとの兼ね合いもあり、なかなか実現できていない。新たな価格体系の構築が求められている。
 
オフィスウエア業界は、レディースユニフォーム協議会による合同展や金融機関で制服復活の兆しがみえるなど、徐々に復調傾向にある。しかし、今年は好調なところと伸び悩むところに分かれ、二極化傾向がうかがえる。
 
拡大を続けるサービスユニフォーム市場は、事務服や作業服の分野から参入が相次ぎ、競争はますます激化している。ターゲットを明確にした高感度企画を打ち出す専業アパレルとの住み分けも徐々に進んでいる。
 
白衣業界も競争が激しい市場だ。病院や食品工場、飲食店など、ユーザーの多様化が進み、それに合わせたユニフォームも様々に求められてきている。こうした市場環境の変化が他分野からの参入を後押しする。
 
白衣市場で広く定着しているユニフォームレンタルは、就業形態の変化に伴い、物販や事務服などへも採用が広がり、活況を呈している。それに伴い、アパレルや販売店がレンタルを始めるケースが増えている。また、今年最大の別注案件といえば、来年10月に民営化される郵政公社の新制服。取引総額は150億〜200億円とみられ、入札の行方が注目を集めている。

原燃料高/製造コストが高騰

 ユニフォームはリピート販売のため、一度決まった価格を改定することは難しい。しかし、断続的な原燃料高の影響で素材メーカーの採算が急激に悪化。今上期も出荷量や売上高では前年実績を上回りながら、利益は作業服用途を中心に減少を余儀なくされている。そのため、値上げが困難なことを理解しながらも、国内生産や国内の染工場を維持するためにアパレルへの価格転嫁を進めてきた。
 
関係者の話を総合すると、テキスタイルの値上げ交渉は一部アパレルを除き、おおむね了承をもらっているようだ。アパレルにとっても生地値だけでなく、物流コストや付属、包装関係まであらゆる商材の仕入れコストが上がり、経営に深刻な影響を与えている。
 
しかし、製造原価の低い作業服アパレルを除くユニフォームアパレルは自社でコストアップ分を吸収する考えだ。製品価格に反映すると表明したところはほとんどない。また、作業服アパレルも他社の動向や販売代理店に配慮し、流通段階まではなかなか値上げを実施できていないのが実情だ。
 
しかし、原料価格が上がっている以上、川上、川中、川下のどの段階でも値上げを実施できなければ、採算が悪化するのは避けられない。今後、コストアップ分を業界全体でどうカバーしていくのか知恵が試される。

流通最前線/SCM構築課題に

 ユニフォーム業界は古くからの商習慣を引きずり、無駄な在庫やリスクのあいまいさなど、多くの問題点を抱えている。そのため、昨年から繊維産業流通構造改革推進協議会(SCM推進協議会)内にユニフォーム分科会を設置し、取引慣行の整備やリスクの明文化などガイドライン作りに取り組んできた。
 
今月20日には、SCM推進協議会の「経営トップ合同会議」にテキスタイル・アパレル間のガイドラインを上申した。
 
今後は販売代理店やエンドユーザーも視野に入れた取り組みをスタートさせる予定だ。
 
また、このほどワークショップのイシイやたまゆら、アパレルのアイトスなどが協力して、EDI(電子データ)による受発注やアパレルの商品検索、注文書の作成など、様々なサービスを可能にする「ワークショップネット」を設立した。アパレルと販売店が共通のシステムを導入することで、様々なメリットを享受し合おうというものだ。
 
経済産業省の「中小企業戦略的IT化促進事業」に採択され、国から補助金が下りることになった。同社によると、これから販売店、アパレルから参加を募っていくとしている。事業を軌道に乗せるためには、商品情報の提供や運営費の負担など、アパレルの協力が欠かせない。
 
また、有力な販売店が参画しないとシステムの魅力も半減する。今後は両者にワークショップネットのメリットをどれだけ示せるかが、大きなカギを握っていると言えそうだ。


サービスウエア・流れは「価格」から「価値」

 サービスユニフォーム市場は拡大を続ける一方、競争も激しさを増している。ここ数年は専業アパレルに加え、事務服や作業服の分野から新規参入が相次ぎ、競争が激化し、単価下落を招いた。しかし、今後は専業アパレルを中心に価格から価値への転換が進むとみる関係者は多い。それを裏付けるようにターゲットを明確にした企画提案が目立ってきた。ユーザーから選ばれるために、機能性やデザイン性など、企業の総合力が問われることになりそうだ。

価値志向を重視/専業アパレルの差別化

 市場の競争が激化し、一番影響を受けているのは専業のサービスアパレルだ。ボリュームゾーンは作業服アパレルの手がける低価格商品の攻勢を受けている。それでも、今後は専業らしい専門性を高めた企画で、差別化を図る。
 
葬祭業や結婚式向けなど、ターゲットを明確にした提案を進めてきたボストン商会は、今後ユーザーが求めるレベルの質を実現するマーケットインの発想に力を注ぐ。デザイン、機能性を追求し、着用者を満足させるユニフォームを提案していく。
 
白洋社はこのほどミシュランとの提携を発表し、上質で都会的な商品を打ち出している。食品白衣は実用性や機能性が重視される分野であるため、ブランドで差別化を図る考えだ。チトセは昨年、ホテル・レストラン向けに「アンブロージ」を発表した。著名なシェフや、パティシエの意見や評価を取り入れた高級ゾーンの商品群だ。
 
住商モンブランは「和食」と「洋食」の2タイプのカタログを発行し、ユーザーの志向に合わせたカタログを提案している。9月末の4カ月は前年同期比7.8%増と好調に推移する。今後もユーザーニーズの核心がどこにあるかを把握し、タイムリーで的確な商品を提案する考えだ。
 
シーユーピーは1月に運送業向けのカタログを発行した。物流業界も価格競争から抜け出すために物を運ぶだけでなく、補修や倉庫業務など、業態を変えようとしている。こうした変化に着目したもので、すでに納入実績も出始めているという。

飲食・フード系に進出/オフィスの企画力生かす

 オフィスウエア業界にとって、サービスウエア市場は事務服で培ったノウハウを生かしやすい市場といえる。女性らしい視線で企画されたデザインや機能性は、市場で高い評価を得ている。
 主なターゲットは、飲食のゾーンと軽作業・物販の2つに分けられる。
 
イストはフード、物販、アミューズメントの3分野を展開。近年は、デパ地下の総菜売り場など、ターゲットを明確にした企画を打ち出している。サービス分野全体の今上期(3〜9月)の売上高は6%増と堅調に推移した。今後は個性、こだわりの部分に価値を見いだすユーザーが増えるとみて、独自性にこだわった商品企画を進める。
 
ボンマックスは角川書店とコラボした雑誌風のカタログ「ユニフォームウオーカー」で、飲食店向けを中心に売り上げを伸ばしてきた。ヤギコーポレーションも今年からアミューズメントとフードのカタログを、業種別に分冊化した。発行時期を例年より早め、年末商戦から商機をうかがう。
 
一方、セロリーの「ワークシッププロジェクト(WSP)」は、ソフトワーキングや物販など幅広い業種で採用が進む。別注でもサービス関係の案件が増えており、今期も2割増で推移している。チクマはビルメンテナンスや工場向けをターゲットに、素材やカッティングなど機能性を重視した商品で、市場への浸透を図る。

ボリュームゾーン広がる/ワーキングから続々参入

 作業服アパレルが手掛けるサービスウエア企画は機能性に加え、価格志向の商品が多いため、ボリュームゾーンのシェアを獲得している。今後はユーザーのニーズをつかんだ企画を提案し続けられるかがカギを握る。
 
大手アパレルでサービス分野を幅広く手がけるのはアイトス。ここ1〜2年で、フードから物販系にまで商品構成を拡充した。5年後サービス分野の売上高を20億円にする計画。そのため、価格競争から脱し、オリジナル性と付加価値を高める。
 
チノパンを軸にした「カジュアルワーキングドットコム」で業界に新風を吹き込んだアルトコーポレーション。ベーシックなゾーンのため競合は激しいが、新商品の開発やコーディネートで差別化を図る。
 
サンエスも食品工場白衣や物販などを展開する。男女ペア企画の「ジャック&ベティー」は豊富に取りそろえたシャツとチノパンの組み合わせが好評で、採用が広がっている。
 
サービス企画「グラネスワーク」の拡大を今期の重点方針に掲げるコーコス信岡。ユーザーに商品をじっくりと見てもらうために、ワークショップ売り場との連動を進めていく考えだ。早くからサービス系の商材を扱っていたジーベックは、このほど契約を結んだ格闘家の角田信朗さんをカタログの表紙に起用するなど、商品企画に加え、イメージ戦略も強化する。

オピニオン/アルトコーポレーション社長・足立直隆氏

―サービス分野の商況はいかがです。
 サービスではチノパンスタイルを軸にした「カジュアルワーキングドットコム」がお陰さまで好調です。この分野は作業服アパレルなどの新規参入が相次いでいるため、市場規模が急に拡大するとは考えにくい。ただ、ワーキングのノウハウがそのまま転用できる分野ではありません。当社としては顧客メリットの高い企画と、商品のイメージ訴求とブランディングができるカタログで差別化していく方針です。
――販売支援策にインターネットも活用されています。
 当社は代理店サポートシステムとして、仮想着せ替えシステムなどを備えたカジュアルワーキングドットコムを運営しています。ネットから注文があれば、必ず地域の販売店を紹介するため、好評を得ています。
――直近の商況はいかがでしょう。
 ワーキングの新カタログに反応があり、7月期の売り上げは27億円で前年同月比1%増となりました。内訳はワーキング18.5億円、サービス8.5億円です。以前のように9月から一斉に衣替えという形態からTPOに合わせて、という方向に変わってきて、出荷のピークも分散しつつある。一般ユニフォームもカジュアルと同じようになってきたなという印象です。 
――今後を展望してください。
 営業では西日本への販売力強化のため営業拠点の再整備を図ります。来年は「攻めの年」と位置づけ、やる以上は結果を出す心づもりです。


オフィスウエア・完全復活に向け一丸で前進

 3年前から徐々に回復基調のオフィスウエア業界。金融機関で制服復活の兆しが見られるなど、明るい話題も多い。しかし、今年はその追い風をつかみ、売り上げを伸ばしている企業と、そうでない企業が出てきている。厳しい状況でも商品企画や人材教育に力を入れ、トータルでの強みを構築できていたかが、問われている。それもあって、主力のオフィスウエアに加え、第2、第3の柱を構築する動きが目立つなど、各社の戦略が明確になってきた。

今後の戦略/新規商材相次ぎ提案

 活況を呈しているとはいえ、オフィスウエア業界がバブル期の水準まで回復するとは考えにくい。限られた市場の中で、同業他社との競争に勝ち抜き、シェアを上げていくしかない。そのため、各社は工夫を凝らし、売り上げの拡大を図る。
 
多いのがサービス分野への進出。ボンマックスは今春、「和」をテーマにした「Un・Sui」を提案。神馬本店も「和」のゾーンを意識した「今昔草子」を発表した。サービスウエアでも対象の明確化によりニッチな分野で高いシェアの獲得を狙う。
 
ほかにも、フォークが医療白衣「ソワンクレエ」、カーシーカシマがケアウエア「ハートグリーン」、ハネクトーン早川がサービス企画「ウインピンクス」を提案し、売り上げを伸ばす。また、岡山に本社を置くアパレルは関東圏での売り上げ拡大を目指す。セロリーは今春から東京支店の人員を増強、東日本の販売比率を高める考え。ジョアは昨年1月に東京営業所を開設、本社との連携を密にしながら売り上げ増を目指す。
 
トンボも東京支店の営業員を増やした。現在の売上高比率は西日本が7割だが、3年後には東西の売上高を5割ずつにする考えだ。神馬本店は企画の拠点を数年前から東京に置き、関東圏に攻勢をかける。

市場活性化/LU協 来年大阪で合同展

 オフィスウエア製造卸で構成するレディースユニフォーム(LU)協議会(谷屋行雄会長)は、来年の7月3日に大阪国際会議場で3回目の合同展を開く。
 
昨年2月と今年7月には東京で合同展を開いた。2回とも2000人前後の来場者を集め、オフィスユニフォーム復活を印象づけた。谷屋会長は「来場者、出展者から好評で、今後も合同展を継続していきたい」と手応えを感じている。
 
また、オフィスウエアはここ数年、ユーザーのニーズに合わせて、オールシーズン対応の提案が増えていたが、今年は「夏物」「秋冬物」と季節感を意識した企画が目立った。「昔は3月、5月、9月と大きな商戦があったが、いまでは3月一極集中の傾向が強まっている」と関係者は口をそろえる。「クールビズ」「ウォームビズ」の後押しもあり、もう一度、季節ごとの提案を強化しようとの動きがみられる。

商況/二極化の様相に

 「悪いときはどこも同じだが、良くなるときにこそ優勝劣敗が明確になる」。今年初め、ある関係者がオフィスウエア業界をこう予想したが、10カ月が経過し、まさにその通りになりつつある。ユニフォームの中でもファッション性が問われるオフィスウエアは、企画の成否が大きなカギを握る。また、厳しい中で商品力や人材など、トータルでの強みを構築できていたかが問われているようだ。
 イストは9月末までの7カ月間で、前年同期比15%増と大幅増収を達成した。とくに、オフィスウエアが22%増と驚異的な伸びを示している。販路別では代理店部門が22%増と貢献した。 
 
フォークは上期段階で2ケタ%の増収を達成。オフィスウエアはニーズに対応した企画、カタログ作りが奏功し、新商品、従来商品ともに大きく伸びた。医療白衣との相乗効果で、病院ルートなどへの販売も進んだ。
 
チクマは上期段階で3%の増収を確保。銀行や役所で制服の見直しが進むなか、ユーザーニーズの把握に力を注ぐ。ボンマックスのオフィスウエアの商況は9月末までの8カ月間で、ほぼ前年並みで推移している。セロリーは、定番はほぼ横ばいだが、別注向けが苦戦している状況だ。

オピニオン/セロリー社長・太宰幹夫氏/代理店 人材育成が課題

――この1年間の商況を振り返ってください。
 上期(昨年12月〜今年5月)は順調に推移しました。しかし、下期の盆明け以降は天候要因から動きが鈍い。9月末までの売上高は前年同期比3%減で、通期では微減収微減益の見通しです。ただ、決して悪い話ばかりではなく、9月の受注状況は点数ベースで前年同月比7%増え注文残がある。
――いまのオフィスウエア市場をどのようにみていますか。
 社内で「良い会社タスク委員会」というプロジェクトチームを立ち上げ、今年2月から9月まで得意先約300社にアンケートした。得意先が何を求め、何に悩んでいるかということを聞きました。すると販売代理店の一番の悩みは人材教育のようです。オフィスウエア市場は回復傾向にあるが、本当の回復は業界の人材育成の強化にあると思う。また、得意先や仕入先に当社がどのように映っているかも聞いたが、モノ作りなどのハード面のイメージが強かった。これからはソフトイメージを高めていく必要性を感じる。
――今後の方針はいかがですか。
 強みをさらに強くする方針で、オフィスウエアを積極的に強化する。それと芽が出てきたのがサービスウエア。別注にも力を入れる。当社は国内に5工場を持ち、国内生産比率が70%前後ある。国内工場の強みを生かしていく。一昨年から3カ年計画をスタートしており、営業・企画・生産の各部署で、攻めの戦略とする。


レンタル・就業形態変化し商機拡大

 ユニフォームを期限付きで貸し出し、月ごとに費用を回収するレンタルユニフォームが、日本でも着実に定着してきている。ユーザーにとって、ユニフォームの一括購入資金が不要で、在庫管理の負担も軽減される。また、洗濯やメンテナンスのサービスがつくので、衛生面を一定にすることができる。就業形態の変化に伴い、医療白衣から食品工場、物販、オフィスウエアまで、レンタルを採用する職場が増えている。参入する企業も相次いでおり、競争は過熱化している。

今後の課題/一段の差別化必須

 レンタルユニフォームを採用すると、制服を管理する手間が省け、職場の衛生面を均一化することが可能だ。また、パートタイマーの増加により、辞めた後に制服を回収できないという事態も防ぐことができる。提供する側も、契約期間中は供給が保証され、継続率が高い。
 
一方で、個人任せにしていたときと比べると、コストは増大する。契約期間中は制服のモデルチェンジが自由にできず、契約更新期が来ると、新たなユニフォームを採用せざるを得ないなどのデメリットもある。
 今後もレンタルユニフォーム市場は拡大し、競争は激化していくとみられるが、そのなかで他社との差別化が求められる。
 
白洋舎は数年前からICチップを前面に打ち出す。膨大な情報量を記憶できるため、徹底した個別管理を可能にする。今後は商品や洗濯に加え、セキュリティー面からみた新しい付加価値を提案する。最近では、警備業や交通関係など、これまでになかった業種からの案件が寄せられているという。
 
また、ユーザーへのレンタルシステムの啓もう活動も欠かせない。例えば、環境面でもレンタルは大きな役割を果たす。制服を各家庭で排出すると、排出の量は膨大なものになる。アメリカでは環境の負荷を軽減するために、ユニフォームは企業が責任をもって、専門の業者に委託することが法律で決められている。

競争激化/ユーザーの意識変わる

 81年から事業を始めたダスキンは、全国186拠点で対応し、05年度の売上高は44億円の見通し。主力の掃除用品レンタル顧客に対してのユニフォーム提案を強化し、スケールメリットを生かす考えだ。
 
アラマークユニフォームサービスジャパンは、88年にアメリカのアラマーク社と三井物産などが出資して設立された。「ユニフォームレンタルのサービスを提供する」という理念の下、売り上げを伸ばし、06年3月期売上高は約54億円になった。
 
また、最近は情報管理の立場から支給する側の制服の管理が問われてきたため、別注を手掛ける企業でもレンタルを活用した提案が増えている。
 
丸紅の子会社で別注とレンタルを手がける丸紅メイトは、現在の売上高36億円から5年後に100億円を目指す考えだ、内訳はレンタルと販売が6対4になる見込み。今後は営業マンの増員を図るとともに、販売体制をレンタル、販売のそれぞれに専任者を置いて、売り上げの拡大を図る。 伊藤忠商事も、今後はレンタル市場が拡大するとみて、子会社のユニコと連携しながら、レンタルやリースなど、納品後のフォロー体制を充実させる。
 
イストは99年から飲食、パーラー、オフィスウエアなどの分野でレンタルをスタートさせた。今後はオフィス業務のアウトソーシング化やセキュリティー意識の高まりから、オフィスウエアでの需要が伸びるとみる。

商況/市場規模拡大続く

 民間の調査によると、現在のレンタルユニフォームの市場規模は700億円だが、数年後には960億円にまで拡大する見通しだという。新しい市場が生まれるのではなく、これまでユニフォームを購入してきた企業がレンタルに切り替えることで、市場が広がると分析する。レンタルはもともと、1960年代の病院白衣からと言われる。医療機関のシーツや寝具などを扱うリネンサプライ業者が診察衣やナースウエアを扱うようになったのがきっかけだ。いまでも一定規模以上の病院ではレンタル方式が定着している。一般企業でも70年代以降から、食品工場やサービス業でレンタルの導入が広がった。
 
クリーニング業最大手の白洋舎は、約30年前からレンタルユニフォームをスタートさせた。売上高は55億円に達し、顧客もコンビニエンスストアや外食レストランチェーン、食品工場など多岐にわたる。高品質なクリーニング工場と、レンタルユニフォーム専門の子会社の機能を生かし、売り上げの拡大を図る。
 
1962年に設立された東急リネン・サプライは、82年からレンタルユニフォームを手がけている。売上高は約11億円で、食品工場関係が8割を占める。今後は食品工場以外も強化する方針で、レストランのホールスタッフやコックコートなどの提案に力を入れる。また、一昨年から専用カタログを作り、取引先に配布している。

オピニオン/アラマークユニフォームサービスジャパン経営企画部長・北村直樹氏

――10月に顧客であるミニストップのユニフォームがリニューアルされました。
 アンケートでニーズや現状の問題点を抽出し、CVS業界のユニフォーム変更の動向を踏まえつつ、ミニストップ本部ならびに加盟店の従業員それぞれのニーズに配慮した提案を行いました。 
――貴社の「総合サービスマネジメント」を説明してください。
 あくまでユニフォームレンタルを核としながら、マット、モップ等ダストコントロール商品のレンタル、および帽子・靴など周辺商品の販売、ユニフォームの企画・提案なども行います。多様化、高度化する顧客のニーズに応えるとともに、ワンストップサービスによる利便性の向上を目指すものです。 
――市場での差別化をどのように進められますか。 
 米国との比較になりますが、やはり日本のお客はデザイン・品質へのこだわりが強いと思います。そのためにユニフォームのラインアップも、日本独自のものを用意しています。 
 また、米国アラマーク社から導入したユニフォーム管理ノウハウにより、個人管理を中心とした高いサービス品質の提供を可能にするとともに、それを支える人材を育てています。とくに当社サービスの最先端にいるRSPと呼ばれるルートセールスは全員正社員とし、継続的な教育により高いサービス水準・提案能力を目指しています。 今年4月には関西地域での需要増に応えるため、第二自社洗濯工場を稼働させるなど、品質向上のための積極的な設備投資を行っています。


7月東京展を大阪と同じ週に/LU協議会

 オフィスウエア製造卸で構成するレディースユニフォーム協議会は、来年7月の東京での展示会日程を5、6日にする見通しだ。
 谷屋行雄会長(イスト社長)によると、7月3日に大阪国際会議場で3回目の合同展を開くが、東京での展示会も同じ週の5、6日に開催を検討する。

攻防新価格・原油高で変わるか?!

生地値上げ交渉 本格化

 企業ユニフォームや学生服は、一度購入すると、更新するまで同一価格で何年も着用し続ける。そのため、ユニフォーム業界で既存商品の値上げは難しいとされてきた。
 しかし、今回の素材メーカーの値上げに対し、アパレルからは「受け入れも仕方なし」というムードも漂う。ある素材メーカーの担当者は「この3カ月間で値上げする理由や背景を伝えてきた。最初は反発していたアパレルにも変化がみられる」とする。盆明け以降、具体的な値上げ幅などを提示するメーカーも出てきて おり、交渉はいよいよ本格化しそうだ。
 作業服業界では、今秋冬のカタログから一部の製品価格を改定し、値上げに踏み切るところが現れた。生地値だけでなく、副資材、縫製工賃などあらゆるコストが上がっているためだ。あるアパレルの首脳は 「すべてのコストアップ分を販売店に転嫁することはできない。少しでも協力してもらえるようにしたい」と話す。今後、素材メーカーとの交渉がまとまれば、 来春夏以降も価格改定の動きが強まるかもしれない。
 学生服業界では、今年3月に日本毛織が小ロット・短納期化や原燃料高による製造コストの高騰を理由に、来年春の出荷分から値上げを発表した。その後、東レや帝人ファイバーなど、ほかのメーカーも続いた。
 これを受けて、製造卸最大手の尾崎商事が、来年春から学生衣料、学販スポーツ衣料全般の価格を引き上げると表明した。しかし、ほかのアパレルは「仕入れ先との交渉が終わっていない」などという理由で態度を明らかにしていない。今後、残りの大手製造卸の判断に注目が集まる。
 また、素材メーカーは事務服や白衣向けの生地値上げも表明しており、価格改定の波はユニフォーム業界全体に広がりを見せている。

特集/フード・サービスユニフォーム

マーケットニーズをつかめ

  サービスユニフォーム市場を巡る環境が一段と過熱化している。ここ数年、事務服・作業服アパレルの参入が相次ぎ、市場は活性化。専業アパレルも強みを生かした企画で、存在感を発揮している。そんな中、今回は有力アパレルにアンケートを実施、サービスユニフォームの現状と、今後の方向性、ポイントを探った。また、13日から大阪で開かれる食品関係の見本市「フードテック」に合わせて、出展各社のイチ押し商品を紹介する。

専業アパレル/ニーズを的確に把握

 サービスユニフォーム市場の競争が激化するなか、専業アパレルは長年培ってきたノウハウを生かし、ユーザーニーズを把握した専門性の高い企画を追求する。
 「ユーザーが求めるレベルのクオリティーを実現することがポイント」とマーケットインの発想を重要視するのは、フード、ホテル系などを得意とするボストン商会。「外食産業、新業態の飲食業は、新旧と形態の変化が著しい」と分析する。そのため、「デザイン、機能性を追求し、着用者から満足感を持たれるユニフォームを提案していく」方針だ。
 フードサービス・メディカルの両分野に向けた商品を 展開する住商モンブラン。市場が多様化するなか、「ユーザーニーズの核心がどこにあるのかをしっかり把握し、タイムリーで的確な商品を提案するのがポイント」とする。サンペックスも「個性的なお店をユニフォームで演出するなど、それぞれの着用シーンに最適なデザイン性、機能性を追求したウエアの開発が求められている」とみる。
 一方、「(食品白衣は)実用性や機能性重視の分野だけに、なかなか差別化が図りにくいため、ブランド戦略も必要」とするのは、このほどミシュランとの提携を発表した白洋社。今後の市場の方向性を「価格ありきの部分から デザイン性、素材特性など、機能性が重要視されていく」と価格から価値への転換を予想する。

事務服アパレル/事業の柱に成長

 デザイン性の高いオフィスウエアを手がける事務服アパレルは、サービス市場でも、価格志向ではなく高度な商品企画を得意とする。また、総花的な商品企画よりも、専業アパレルのようにある程度ターゲットを絞った企画が多い。サービス関係の売上高が全体の5割近くを占めるところもあり、各アパレルとも重点分野として力を注ぐ。
 イストはフード、物販、アミューズメントと異なる3分野のカタログを発行する。同社は、ここ数年を「新規参入により競争が激化、低価格化が進んだ」と振り返る。しかし、「徐々にアパレルの個性、こだわりの部分に価値を見いだすユーザーが増えてきた」とし、「今後は各アパレルの専門的でこだわりのある商品が求められる」とみる。同社はネット販売やレンタル事業など販売チャネルの開拓を進めることで売り上げの拡大を図る。
 カーシーカシマもソフトワーキング、アミューズメント、介護という異なる3分野を手がける。今後もエコロジー(ロハス)、レンタル対応などの新たなキーワードのもと、ターゲットを明確にし、機能、ファッション性を追求した商品開発を進める考えだ。
 チクマはビルメンテナンスやファクトリー向けに、素材やカッティングなど機能性を重視したソフトワーキングを中心に展開している。今後の市場の方向性については、「サービスという広義のセグメントから、ターゲットや機能性によって細分化が進む」と予想し、「ユーザーニーズの把握とマーケティングが必要」とみる。
 ヤギコーポレーションは、今年からアミューズメントとフードのカタログを業種別に分冊化した。また、発行時期を例年より早くすることで、年末、年度末商戦での販売を狙う。「業種・業態が多岐に渡り、専門化、個性化のニーズがみられる。今後の商品開発のポイントは既成概念にとらわれず、発想の転換が必要」と強調する。
 一方、ソフトワーキングや物販などを幅広い層をターゲットにしたワークシッププロジェクト(WSP)が好調なセロリー。01年の発表以降、順調に拡大している。今後もこの分野に力を入れていく方針で、フード関係といった新たなジャンルをスタートする予定はないという。
 フードと介護という異なるジャンルを手がけるトンボ。ニーズが多様化するなか、「店舗イメージにマッチした提案ができるスタッフを、ユニフォームアパレルが有することが必要」とする。今後はフード以外のゾーンを意識した汎用性のある商品に徐々にシフトしていく考えだ。

作業服アパレル/幅広い層に提案

 業界の中で最もサービス業への取り組みが遅かった作業服アパレル。そのため、幅広い層をターゲットにした提案が多い。しかし、商品企画が似通っていることもあり、顧客層が重なり、競争はより激化している。また、中にはターゲットを明確にした企画を打ち出すところも現れるなど、競合が本格化しそうだ。
 作業服アパレルで最も早くサービス企画をヒットさせたのは、アルトコーポレーション。チノパンを軸にした「カジュアルワーキングドットコム」が好評だ。しかし、現在はこのゾーンへの新規参入が相次ぎ、競争が激化している。それでも、「デザインはまねされることもあるが、カタログや商品の組み合わせ、新商品 の開発は簡単にはまねられない。ユーザーが重視する『カッコいいユニフォーム』を意識し、ユーザーの要望にこたえていきたい」と意気込む。
 サンエスは食品から物販まで幅広く展開。食品向けは専門展示会への出展による新規開拓を図るとともに、涼感素材のユニフォームなどを打ち出している。今後の食品業界は「ISO22000など衛生意識が向上するにつれ、クリーンルームでは製造品目と作業内容による汎用とハイクラスの二極化、デザインではオリジナルの追求がとくに中小企業で進む」とみている。
 アイトスは近年、フードから物販系までサービスウエアを拡充した。今後5年間で売り上げ20億円を目標にしている。今後のカギとして、(1)マーケットから求められるカジュアル化、プロユース化への対応(2)価格競争から脱皮し、オリジナル性と付加価値を構築(3)昇華プリントを使用した小ロット完全オリジナルなどを挙げた。

アンケート協力企業

 アンケートに協力していただいたのは以下の18社。アイトス、アルトコーポレーション、イスト、カーシーカシマ、クロダルマ、サンエス、サンペックス、住商モンブラン、セロリー、タカヤ商事、チクマ、藤和、トンボ、中塚被服、ナカヒロ・ハイナックカンパニー、白洋社、ボストン商会、ヤギコーポレーション。

この人に聞く/レディースユニフォーム協議会会長・谷屋行雄氏

 オフィスウエア製造卸が集まり結成したレディースユニフォーム協議会。先月、2回目となる合同展を東京で開いた。谷屋行雄会長(イスト社長)に感想などを聞いた。

2回目の合同展は大成功

――2回目の合同展を終えた感想は。
  大盛況のうちに終了し、これで合同展をやめるわけにはいかない、今後も継続していくという思いを強くしている。来場者からは「入りやすく、見やすかった」 と好意的な意見をいただいた。ある販売店の方には「まるでデパートの婦人服売り場のようだ」とも言ってもらえた。出展した11社がそれぞれ仕切りを少なく するなど、レイアウトに工夫を凝らしたおかげだと思う。
 また、混雑するのではと心配していたが、開場の時間を早めたおかげで、大きな混乱はなかった。
――出展した協議会メンバーの反応は。
  あるアパレルの社長には、「単独展だったときは顔見知りの販売店がまばらにやってくるだけだった。しかし今回は新たな販売店が続々と押し寄せ、充実した商 談ができた」と感謝された。業界を挙げてこうしたイベントを行うことで、オフィスウエアは元気だと販売店に感じてもらえたと思う。実際に11社のうち、8 割が前年実績をクリアしている。
 また、合同展を通じて、アパレル間の社員同士のコミュニケーションがとれたことも大きい。展示会中はお互いのブースを訪れ、商品に触ったり、見比べたりしていた。こうしたことが刺激になり、業界全体のレベルアップにつながると期待している。
――今後の予定は。
 来年の7月に大阪で合同展を開く。9月の理事会で候補地の中から最終決定する予定だ。

ユニフォーム文化を支える!素材メーカーの戦略

日清紡/差別化素材拡充へ

 日清紡は(1)主力である備蓄アパレルとの取り組み強化(2)差別化素材の拡充(3)インドネシア生産の拡大――の基本戦略が奏功し、この数年、売り上げを伸ばしてきた。「今後もこの方針を踏襲しながら、毎年微増収微増益を狙う」(鈴木弘之ユニフォーム課長)のが、4月からスタートした「経営3カ年計画2008」での課題になる。
 あくまでも備蓄アパレル向けの生地売りに徹する構えで、製品OEM(相手先ブランドによる生産)を指向する同業他社とは一線を画す。そして「当社らしい素材提案が評価されている」ことを重視し、差別化素材の強化に取り組む。
 07春夏向けでは、涼感をテーマにした「クールトライアングル」企画を打ち出す。糸×織×加工を組み合わせた同企画を『クールビズ』対応として「ロングセラー商品に育成したい」と意気込む。
 生産体制ではこの数年、ニカワ・テキスタイル・インダストリーを中心とするインドネシア生産を増やしてきた。05年度では約5割を占めているが、年内に国内の紡織工場を縮小することから「生機生産を中心に比率は高まる」模様で、08年度には7〜8割に達する見通しにある。
 中期戦略の一方で、短期的には10月出荷分から実施する原燃料高に伴う値上げも課題。今上期、増収ながら減益を強いられた。コスト上昇をカバーし、下期は前年並みの業績を確保するためにも値上げは必須課題。値上げ幅は品種ごとに異なるとしている。

帝人ファイバー/取引先とのパイプ強める

 帝人ファイバーは、衣料用生地を7月出荷分から1メートル当たり30〜40円値上げするなど、価格改定にいち早く取り組んでいる。ユニフォーム素材に関しても「場合によっては、一部商権を失うことも辞さない。粘ばり強く交渉する」(高橋則光ユニフォーム販売部長)と不退転の決意で臨む。今後は、独自素材の開発と拡販を進めることで、取引先とのパイプを一層深める方向を目指す。
 同社のユニフォーム素材商況は、全体としては前年同期比ほぼ横ばいを確保しているが、原燃料高を背景に採算は悪化している。それだけに「早期に決着させる」として値上げ交渉に全力を挙げる構えだ。
 また、取引先とのパイプを強化するために独自の差別化商材の強化に注力する。そのため、四つ山扁平ポリエステル「ウェーブロン」使い素材の拡販を進めるほか、現在開発中の防透素材「SNF(仮称)」の早期実用化を目指すなど、素材開発に力を注いでいる。
 海外生産に関しても、中国の南通帝人を中心に、生産比率を現行の約5%から08年までに10%前後へ高める。ただし、「意図的な拡大志向はない。単に海外シフトするのでなく国内生産に上乗せする形にもっていきたい」(高橋部長)としており、国内での生産維持に対する配慮を忘れていない。

クラボウ/販売量の拡大が基本

 クラボウのユニフォーム地販売は「まずは売り損じを無くし、販売量を拡大する」(西澤厚彦テキスタイル第一部長兼ユニフォーム課長)のが基本戦略だ。それが品質安定につながり、コスト削減にも結びつくと考える。ただ、原燃料高に伴うコスト上昇が収益を圧迫しているのも事実だけに「価格転嫁も視野に入れる」と言う。
今上期業績は微増収も利益横ばいにとどまる見通しだが、これも原燃料高の影響。下期も微増収計画ながら、原燃料高次第では減益になりかねないとの懸念を示し「コストの見直しに全力を挙げる」方針だ。
 同時に、差別化素材のかさ上げにも力を入れる。同社は環境、安全、快適の3テーマに絞って差別化素材を提案してきた。環境では加水分解/生分解性ポリエステル綿混素材「バイオネイチャー」、安全では防炎性と静電気帯電防止性を持つエコ素材「ブレバノ・エコ」、そして快適ではオペロンテックスの「T―400」(PTTとポリエステルサイド・バイ・サイド糸)使いの「ワンバイテン」に力を入れる。
 ワンバイテンはT―400を緯糸に綿やポリエステル綿混糸を経糸に使用したストレッチ素材で、備蓄、別注向けとも採用が増加。今年度は10万メートルの販売増を見込む。
 生産体制は国内80%、海外20%の比率を維持。国内生産は売れ筋を追求し、海外は計画生産という戦略を継続する。

クラトレ/素材開発を再強化

 クラレトレーディングは「差別化素材を活用した製品事業がユニフォームにおける当社の存在意義」(井坂直彦ユニフォーム部長兼海外生産チームリーダー)として、差別化ポリエステル長繊維を中心にした素材開発を強化する。
 異型断面糸「スペースマスター」による多機能(吸汗速乾、軽量、UVカット、透け防止)素材「ウォーターバランス」やエバール繊維「ソフィスタ」使いなどはその代表格。食品産業向けの新防汚加工なども開発済みだ。
 こうした素材をベトナム、中国の縫製工場に結びつけた製品ビジネスにも力を入れる。中国の縫製子会社、南通可樂托蕾服装のほか、ベトナムでの縫製拠点を確立しているのも同社の強み。現在、製品事業の7割はベトナム製。将来的には製品事業を全体の4割(現在3割強)まで引き上げる考えだ。
 こうした戦略を講じる一方、原燃料高に伴う生地値上げにも踏み切った。値上げ幅は10月出荷分から全品種一律で10%。ユニフォーム地は今上期、増収を確保したものの減益。別注やサービスの拡販、海外縫製などが売り上げに寄与したが、原燃料高をカバーしきれなかった。下期に収益改善を図るとともに、燃料高などで疲弊する染工場の加工料金にも反映するために、今回の値上げを決めた。

東洋紡/グループでの取り組み構築

 東洋紡は4〜6月、ワーキング向けが出荷量で増加も大幅減益になるなど、採算が悪化した。その背景には、単価下落の進む汎用品向けの出荷が増えたことがある。採算悪化に歯止めをかけるため、07春夏向けから生地値上げに踏み切る方針だ。併せて、開発品の拡販と、東洋紡グループとしての取り組みを強化し、製品化率を高めることで収益の改善を目指す。
 今回の値上げについて同社は「出荷量が2ケタ伸びたにもかかわらず、利益は2ケタの減益。このままでは事業継続が難しくなる」(清水栄一テキスタイル事業部ワーキング・サービスグループマネジャー)とし、単なる原燃料高の転嫁ではなく、今後の安定供給に不可欠な価格改定であることを強調する。
 今後は、好評の「衣服内気候」シリーズなど開発型素材の拡販に力を注ぐほか、東洋紡グループとしての取り組みを強化し、新興産業の縫製事業との連携により製品化率を高める考えだ。将来的には50%まで高めることを目指している。
 また、海外生産に関しても、ワーキングではポリエステル綿混生機の生産を行っているタイのエラワンテキスタイルなど海外拠点の活用により現状数%の生産比率を約3倍にする意向だ。白衣・サービスでも、住商モンブランとの取り組み強化で海外生産を拡大する方針。ただし、「(海外生産は)あくまで国内生産に上積みする形で」とし、国内の生産維持を第一に考えている。

東レ/TJQ活用しシェアアップ

 東レは、利益率が悪化するワーキング向け素材に関し、今年から稼働した中国のポリエステル綿混織布・染色子会社、東麗即発〈青島〉染織股フェン(TJQ)の活用により「国際的価格体系に基づき、シェアを拡大したい」(本地宏機能製品事業部門長)との考えだ。
 同社の今上期の商況は、官需は堅調ながら、ワーキングの採算が悪化している。そのため、7月出荷分から1メートル当たり30〜45円(ポリエステル長繊維使い)の値上げに踏み切った。
 一方で、価格競争力維持のために海外生産にも積極的だ。中国の東麗酒伊織染〈南通〉(TSD)やマレーシアのペンファブリックでの生産は現状、全体の数%に過ぎないが、TJQの稼働で、これを2ケタ%台まで引き上げることを目指している。「景気は回復基調だが、ユニフォーム素材の市場は、依然として若干の縮小傾向にある。このなかで、TJQを活用してシェアを高める」方針だ。
 一方で「ユニフォームは、国内生産維持の面で重要な分野」との認識を示しており、今後は、キャンペーンなどを通じて生産性向上やセキュリティーなどユニフォームの機能をアピールし、市場全体の拡大を図る考えだ。また、防塵服など特殊ユニフォームの分野では、拡販を進め「デファクトスタンダート(事実上の標準)を築く」ことで市場での確固たる地位を確保することを目指す。

ユニチカテキスタイル/ニーズに合った素材提案

 ユニチカテキスタイルは「ユーザーのニーズにマッチした差別化素材をこつこつと出していく」(加藤慎也ユニフォーム営業第一部長)とし、得意とする複合技術による素材開発を強化する。
 同社の今上期業績は、出荷量、売り上げともに前年同期比約10%増にもかかわらず製造コスト増、染色加工料金の上昇をカバーしきれず減益になるなど苦戦を強いられた。とくに利益率の低い汎用品の出荷が増えたワーキングの採算は、大きく悪化している。そのため、値上げに向けた検討を始めている。
 また「商品構成を変えることで収益を改善する」として、長・短繊維二重織り素材「キルティス・ドライ」や、開発以来30年の伝統を誇るパルパー紡績技術を駆使した複合素材の開発と拡販を強化する。加えて、竹繊維「藍竹」など環境対応素材の採用を進め、将来的にはポリ乳酸(PLA)繊維「テラマック」の活用も「一つの夢」として視野に入れている。
 製品化も進める方針だ。そのために、デザインをはじめ企画力の強化にも取り組んでおり、とくにポロシャツなどニット製品の拡大を目指す。
 海外生産に関しては、「ユーザーが染色レベルを認めていないうえ、生機生産のコストも上がっている」として、慎重な姿勢を示している。

旭化成商事サービス/特化素材でシェア確保

 旭化成商事サービスは「ニッチな分野で確実にシェアを確保するのが当社の強み。今後も特化した素材を強化していく」(林英俊専務衣料事業部長)として、白衣や特殊ユニフォームの分野で確実に販売を伸ばすことを目指す。
 現在、同社の商況は、ワーキングが前年同期比ほぼ横ばいながら、白衣は順調に販売量を伸ばしている模様だ。特殊ユニフォーム分野にも力を注いでおり、そのためにキュプラ繊維「ベンベルグ」やW型断面ポリエステル「テクノファイン」など、旭化成せんいの独自素材を生かした機能性の高い生地開発を一段と進める。特化した分野で確実なシェアを確保することを目指している。
 また、海外生産に関して「国内の染色加工スペース縮小傾向を考えると、準備する必要がある」(林専務)として、中国で織布と染色加工のテストを実施しており、08春夏向けあたりからの量産を目指している。上海近郊の協力工場で生産しているスポーツ素材をユニフォーム分野、とくに防寒着用途で07秋冬から投入を開始する。
 価格改定については、今のところ表明していないが、07春夏以降については含みを持たせている。

日本毛織/総合展で品質・技術訴求

 総合展示会が10月に迫った日本毛織。創業110周年を記念し、スクール、サービス、オフィスの合同展となる。ポイントは風合いにこだわり上質感を追求した新商品群、5月の内覧会で好評だった企画を打ち出す。品質・価格の層の厚さを印象づけるとともに、商談にもインパクトを与えることになりそうだ。
 周年企画の一環として同社の「技術」にもスポットを当てる。機械、素材を立体的に展示し、高水準な技術と企画対応力をアピールするという。会場は10月18、19日に大阪本社、26、27日に東京・インターシティホール。数千人規模の来場を見込む。
 景気回復で制服需要の復活が期待されるが、同社は上期(05年12月〜06年5月)に大型案件の獲得に至らず、商況は横ばいにとどまった。下期は金融・百貨店、通信など動きのある業種を照準にきめ細かい営業活動を行っていく。

三甲テキスタイル/展示会効果、大きく

 6月と7月に東西で初の展示会を開いた三甲テキスタイル。来場者は予想以上に多く、アンケートなどによると軽量素材や生分解性繊維、防汚加工、ストレッチ素材などが好評だったという。
 田上明彦ユニフォーム課長は「内見会とは違うスタイルで新鮮に感じてもらえた」とし、「三甲テキスタイルを改めてアピールしたいという当初の目的は達成できた」と話す。11月には07秋冬の内見会を開く予定で、「展示会の声を反映させた企画を提案したい」と意気込む。
 今8月期のユニフォーム事業の売上高は、別注向けは前年並みを維持したものの、備蓄アパレル向けが苦戦し、微減収になる見通し。「前の期に備蓄アパレルからのオーダーが前倒し気味に入ったことが響いたが、要因ははっきりしているので、来期で挽回したい」と言う。
 来期は微増収を計画する。備蓄向けは取引先との関係を強化し、ニーズにあった提案を進める。別注向けは更新需要がおう盛な化粧品関係などをターゲットに据える。
 また、小口物件対応の素材ブック「CLOTHO(クロト)」は、オフィスウエアやホテル制服などへの採用が進んでいる。すべての品番を備蓄することで、小ロットオーダーにも対応できるのが強みだ。来期以降の一層の拡大に期待を寄せる。


ユニフォーム地/来春夏から値上げ出そろう

 日清紡は10月出荷分からユニフォーム地を値上げすることを明らかにした。盆明けから備蓄アパレルとの交渉に入っているが、値上げ幅は一律ではなく、原燃料高の影響度合いによって異なるとしており、ポリエステル高率混の方が値上げ幅は大きくなるという。日清紡の発表により、合繊、綿紡績の来春夏向けユニフォーム地の値上げ方針がほぼ固まった。

日清紡も10月出荷分から

 日清紡が値上げに踏み切ったのは、原燃料高によるポリエステル長、短繊維の高騰や染料、燃料価格の上昇に伴い染色加工場の採算が悪化しているため。これは 各社共通のもので、「生地値を維持することは困難な情勢。国内生産を維持するうえでも価格転嫁が必要」(テキスタイル第二部の鈴木弘之ユニフォーム課長) と判断した。

 同社のユニフォーム地販売は今上期、前年比増収も減益となる見通しで、減益は原燃料価格の高騰によるもの。下期は価格転嫁に全力を上げながら前年並みの売り上げ、利益を確保したい構えだ。

 同時に「アパレルから評価を得ているのは当社らしい素材提案」として、07春夏向けでも差別化素材の拡充を図る。

 重点素材は「糸×織×加工」を組み合わせた機能素材企画「クールトライアングル」。涼感をテーマにした各種素材を投入し「ロングセラー商品に育成したい」 意向だ。同企画では多層織組織により吸湿速乾性や織組織で風合いや質感を損なわずに通気性を実現した「クールメソッド」などを新たに開発、投入する。

 産面ではインドネシアの紡織子会社、ニカワテキスタイルインダストリー、織染子会社のギステックス日清紡インドネシア(G&N)での生産を強化する。前期は全体の5割を占めたインドネシア品だが、06年11月には国内紡織工場を縮小することから、3年後にはインドネシア生産品が7〜8割に達する見通し だ。

 燃料高を背景にしたユニフォーム地の値上げは東レが7月出荷分から1メートル当たり30〜45円(ポリエステル長繊維使い)、帝人ファイバーも7月出荷分から30〜50円(同)を発表するなど合繊大手2社が先行。その後、クラレトレーディングが10月出荷分から「全品種一律で10%値上げする」ことを明らかにしている。

 東洋紡も値上げ幅は未定ながら、07春夏向けから値上げする方針を明らかにしており、ユニチカテキスタイルも検討を進めている。唯一、具体的な動きを示さ ないクラボウも「コスト上昇が懸念され、価格転嫁を視野に入れる」意向と、来春夏向けでユニフォーム地の値上げは避けられない情勢にある。今秋冬向けでは 足並みがそろわなかったアパレルがどう動くのか、注目される。

追い風のユニフォーム/オフィスウエア 完全復活

 オフィスウエア業界は、好景気による企業業績の回復の恩恵を受けて、需要は上向き傾向にある。7月11日のレディースユニフォーム協議会による合同展では、業界を挙げて「オフィスウエア完全復活」をアピールする考えだ。また、別注案件はオフィス、サービス分野を筆頭に増加基調にあるが、競争がますます激化。レンタルやリースなど新たな需要への対応も迫られている。

別注、新需要対応カギに

 「ここ数年、サービス分野への参入が相次ぐ一方、オフィスウエアには一切なかった」と話すのはイストの谷屋行雄社長。オフィスウエアには最新のトレンドを取り入れたデザインや素材、女性らしいシルエットが求められる。こうした要素が参入を難しくさせたと分析する。その中で、オフィスウエアアパレルは反転攻勢に向けた動きを確実なものにしている。

 
イストの第1四半期(3〜5月)の売上高は前年同期比15%増の大幅増収を果たした。オフィスウエアが前年同期比35%増と大きく貢献。「新商品やレンタルを含めた販売体制など、様々な要素がマッチした結果」(谷屋行雄社長)と分析する。

 
フォークも春夏商戦で2ケタ%の増収と好調だ。ユーザーニーズに徹底対応した企画・カタログ作りなどが奏功し、新商品に加え、従来商品も伸びた。医療白衣との相乗効果で、オフィス対応が病院ルートなどへ拡大した。

 
ボンマックスも今商戦は前年並みを維持している。「昨年が2ケタ%の増収だったことを考慮すると、まずまず健闘している」(外川雄一社長)。セロリーは「別注は昨年と比べると大口物件が少なく苦戦した」(太宰幹夫社長)とするが、定番は前年実績を確保した。

 一方、別注案件は、需要自体は増えつつあるが、競争は一層激化している。2月期で増収を果たしたオンワード樫山。第1四半期も前年を上回るペースで着地した。「化粧品関係など、接客を伴うサービス業種は更新も頻繁で、引き続き好調」(大澤道雄執行役員商事事業本部長)と述べる。

 「現在のコンペではデザインや価格だけでなく、商品を納めた後のサービスも重要な決定要素になっている」と指摘するのはツカモトユーエスの阿久津和行社長。同社は企画から管理、回収まで含めた新たなビジネスモデルを構築し、ユーザーにアピールしている。

 伊藤忠商事も今後、レンタルやリースなどの納品後のフォロー体制を充実する。「制服はこれまで個人で管理するケースが多かったが、現在は人材が流動的になり、支給する企業の情報管理も問われている」(小椋豊樹ファッションアパレル第一部機能衣料課長)と話す。そのため、レンタルの需要が増えており、子会社のユニコと連携を取りながら、対応を強化する。丸紅もレンタルと販売を手がける事業会社の丸紅メイトを活用し、同分野の売り上げの拡大を図る。


 きょう「レディースユニフォームフェスタ2006」

 きょう11日、レディースユニフォーム協議会の合同展「レディースユニフォームフェスタ2006」が東京の新宿NSビルで開催される。業界が一丸となって「オフィスウエア復権」を東京から全国にアピールする。合同展は昨年2月以来2回目で、11社が同一会場に集まり、それぞれの新作を披露する。会場には全国から2000人以上が訪れると見られる。

来年夏、大阪開催へ

  「オフィスウエア業界はいま、『踊り場』にいるが、昨年と比べると商況自体は上向きつつある」と現状を分析するのは谷屋行雄同協議会会長(イスト社長)。各社の今春夏の業績は、まだら模様ながら、全般的に苦戦気味だった近年と比べると、市場環境は良くなってきたと見る。

 セロリーの太宰幹夫社長も「市況は決して良いとは言えないが、徐々に回復の兆しが見え始めた」とし、「1社単独ではなく、皆が集まり合同展を開くことに意義がある。こういうイベントを通じて、オフィスウエアの環境が良い方向に変わっていけば」と期待を込める。

 1社ずつの単独展の方がコストを抑えられ、じっくりと商談できることは確かだ。それでも協議会メンバーは合同展ならではの"効果"を重視する。神馬本店の神馬真一郎社長は「合同展を開くことで、全国の販売店に来てもらえる」と集客力を挙げる。また、チクマの清水和正取締役アルファピア事業部長は「販売店からは日程が同じでも、会場が違うと何件も回るのは大変だと聞く。同一会場で10社以上見られる合同展のメリットは大きい」と語る。ボンマックスの外川雄一社長は「全国の販売店が東京に集まるのだから、販売店同士やアパレルとの交流の場として生かしてほしい」と述べる。

 レディースユニフォーム協議会はこれまで「99%の競争と1%の協調」の標語のもと、定期的に会合を設け、ハンガーの統一やダンボールの共同使用などを実現し、昨年には初の合同展を開催した。フォークの小谷野正道社長は「協力できることは協力し、お互いに切磋琢磨してレベルアップすることが大切」と訴える。

 来年夏には大阪での合同展開催を予定しており、メンバーからは「将来的にはワーキングやサービスも含めたユニフォーム業界全体の合同展を開きたい」「このまま協議会の活動を継続すれば国の援助の対象になるかもしれない」など、今後の運営に対して前向きな声が多く聞かれた。

 今回、東京で発信したオフィスウエア復活の"熱"が全国に波及することを協議会メンバーは願っている。

出展企業(50音順)
アモリリ、イスト、ジョア、神馬本店、セロリー、チクマ、ナカヒロ・ハイナックカンパニー、南商、ハネクトーン早川、フォーク、ボンマックス
※カーシーカシマは12日に時事通信ホールで単独開催。



レディースユニフォームフェスタ2006」/上昇傾向の需要に加速を

 レディースユニフォーム協議会(LU協)は11日、2回目となる合同展示会「レディースユニフォームフェスタ2006」を、東京の新宿NSビル・NSイベントホールで開催し、参加企業11社は秋冬向け新作を多彩に発信した。


提案多彩に合同展開く

 「好景気を背景に、オフィス向け需要に明るい兆しが出てきた。合同展示によって発信力を強めることで、"上昇気流"のように需要を促進したい」と谷屋行雄LU協会長が語るように、9時半の開場と同時に販売代理店を中心とした業界関係者が多数押し寄せた。昼過ぎの段階で、「予定の2000人を超えそうな勢い」と手応えを感じている。

 前回の合同展は複数フロアにまたがっていたが、今回は1フロアに集積して展示。さらにブース間の仕切りを極力少なく、さらに低くしたことで、見やすく分かりやすい展示スペースを実現。「開放感があり、回遊性が高くなった」「前回以上に見やすく、社を超えた比較がより容易になった」――など、来場者の評判は上々だ。

 しばらく精彩を欠いていたオフィスユニフォームだが、昨年あたりから大都心と大企業を中心に復活傾向がある。合同展開催をきっかけに、その好影響を地方都市や中小企業へも波及したいところだ。

 市場が上向きということで、提案商品もバリエーションが豊富だ。防シワ性や防汚性、イージーケアといった機能性の高度化はもちろんのこと、一般消費傾向と同様に上質感や「エレガント&フェミニン志向」など企画面での高感度対応が目立った。



 「レディースユニフォームフェスタ2006」

 レディースユニフォーム協議会(LU協)は11日、2回目となる合同展示会「レディースユニフォームフェスタ2006」を、東京の新宿NSビル・NSイベントホールで開催し、参加企業11社は秋冬向け新作を多彩に発信した。



OSユニフォーム最前線(上)

復権オフィス、提案も多彩

 レディースユニフォーム協議会の合同展を中心に、秋冬向けオフィス&サービスユニフォーム提案が多種多彩に出そろった。好景気を背景にオフィス分野に上向き感が出てきたことで、改めてレディースオフィス企画を強化する傾向にある。

 オフィス対応は引き続き事務的志向から接客サービス要素を盛り込んだものへのシフトが強まっているが、今シーズンの企画は一般ファッション服同様、"上質・ラグジュアリー""エレガント&フェミニン""デテールでのこだわり"――などがポイントになっている。

 ボンマックスは「ルミディ」の新作で、ワンランク上を行くラグジュアリースタイルを提案。カーディーラーや住宅展示場などの受付を意識した"ヴィサージュ"ラインではスラブ糸とラメ糸によるリッチ感のある無地素材で、ジャケット、ベスト、スカートを展開。ジャケットにはスタンドカラーや合わせボタン(メタル使い)などを、またスカートはやや分量感を持たせたマーメードタイプを採用するなど、トレンド要素を随所に盛り込んだ。

 商品力強化を最優先するイストは「グロウ」秋冬企画で、クチュール感覚をポイントにシルエットやデテールにこだわる。ジャケットはペプラム調のショート丈などを採用。パターンやカッティングに一工夫することでシルエットにおける若々しさを訴求し、パイピング使いや一見して無地のフローラルドビー素材などでは、さり気なく可愛らしさを漂わせた。

 アイテムを特化して打ち出したのハネクトーン早川。今夏物で好評を博したシャツ・ブラウスに続き、秋冬対応ではニット・カーディガンを前面に押し出した。編み地やデテール、シルエットなどの変化によってオフィシャル感覚を表現し、さらにコーディネートによってサービス向けの着こなしも提案した。

 ファッション性とともに改めて機能性を高めたのがフォーク。シックなモノトーンの美シルエットスーツには、究極のシワになりにくい素材「ラヴィッシュクロス」を新採用。生地表面の綾二重織りがクラス感のある艶やかさを表現し、裏面生地は撚り方の工夫によって長時間座ったままでもシワになりにくい特性を持たせた。これらをもとに、無地と柄ベストのコーディネート提案で秋冬を演出する。



OSユニフォーム最前線(中)

「着たい」と思わせる服を

 チクマは品数を3割程度増やし、コーディネート提案を強化している。トップスは通年同じでも、職種や環境によってボトムスを変えるというオフィスの着こなし需要を見込んだ。「ラグジュアリー・レディ」はテーラード調のシルエットに、ペプラムにピンクやグレーをさりげなく配色し高級感を出す。ポケットの仕様も今シーズンのポイントのひとつ。ベストの内側に小型のポケットをつけ、鍵や指輪などをしまっておける。ほかに家庭洗濯できるイージーケア商品、ソックスや手袋など小物も展示、商品層の厚さを印象付けた。

 南商は今春夏の更新需要が好調。「景気回復を追い風に、労働環境を快適にしようという意識が広がっている」と同社は近況を分析する。自社ブランド「アンフニ」では東洋紡のストレッチ繊維「ダウXLA」の採用し快適性を高めるほか、暖色とのコーディネートに映えるピンク・ブルー系の色バリエーションを増やした。シルエットの要となるボトムスはキュロットやパンツなど型、サイズ展開を強化。市場の声に応える。商品のすべてを国内生産、メードイン・ジャパンの高品質・QR対応をうたう異色のメーカーだが、安定成長は評価の表われだろう。

 ナカヒロ・ハイナックカンパニーの「ピエ」は、オフィスウエアとしての機能性を進化させている。とくに立つ、座るといった動作を、スカートのプリーツやストレッチ素材などオフィスでの快適な「足さばき」にこだわった。また、健康志向にあわせてゲルマニウム練り込み素材も採用。色柄では紺色を基調に細かいドットやチェックを配したり、カルゼ織による黒・グレーのコントラストを上品にみせるなど、ベーシックカラーを基調に表現の幅を広げた。シルエットはシャープな印象のマニッシュ、ソフトな曲線を生かしたフェミニンの両方を提案。「着てみたいと思わせる制服」を商品化するため、企画段階では社内リサーチも行った。ハイナックカンパニーは今後「女性向けアパレルという意識付けを進めていく」姿勢で、社内の意見と展示会での反応を検証、次シーズンに反映させる。レディースユニフォーム業界の回復基調とともに、ユーザーにより近い視点での提案は今後も強まっていきそうだ。


OSユニフォーム最前線(下)

ユーザーニーズにより近く

 今回のレディースユニフォーム協議会合同展示会で、華やかさを印象付けたジョア。ベストに黒・ピンクを合わせたチェック柄にブラックボトムのコーディネートなど、鮮やかな雰囲気の提案が目立つ。アモリリは自社ブランドのほか「ヒロココシノ」「シャピーヌ」の各ブランドの新作を豊富にそろえ、オフィスの彩りを演出する。

 セロリーは「カムイ」の新作で機能と快適性を向上させたほか、秋冬らしいモノトーン基調で上品なイメージを訴求。神馬本店の「セレクトステージNOIRCHIC」も黒基調だが、ウール様の風合いとジャケット、ベスト、スカートといったシンプルなコーディネートで高級感を強めている。

 一方、医療・介護分野でもファッション性を向上させた提案が随所でみられた。洗練されたデザインと優しく鮮やかな配色で着用者のモチベーションを高めるとともに、患者や被介護者への配慮でもある。

 ナガイレーベンは、ナースウエアブランド「ナウェイ」で「ケイタ・マルヤマ」「アツロウタヤマ」「ユキコハナイ」らデザイナーズブランドの新作を一挙に展示。一般向けのアパレルのようなデザインと実用性を兼ね備えたウエア群で注目を集めた。

 アプロンワールドは、パステル調のプリント柄をブースの前面で展示。併せて吸汗性を向上させた「和」テイストのクールビズ対応ウエアなど、提案の層が厚い。

 今回で2回目の出展となるデサントは「ルコックスポルティフ ナースウエア」でニット素材のウエアを披露。伸縮性と堅牢度に優れた、スポーツウエアで培ったノウハウが生かされた新感覚のウエアだ。

 近年はナースシューズも重要な提案アイテムとして各社が企画を強化している。長時間履いても疲れない軽量性、足元の衛生を維持する抗菌機能、さらにウエアとのコーディネートを意識したファッション性など、要求レベルの高い商品だ。

 デサントは180グラムの超軽量モデルを出展。足にフィットし疲れにくいソールなど、スポーツメーカーの強味が発揮されている。ナガイレーベンは織りジナルブランドの「ユーフィール」シリーズで機能性に上品さを加味。通販などの廉価品が流通するなか、アプロンワールドは病院で実際に履いてもらうなど、こまめなフォローを欠かさないという。



東レ ユニフォーム全素材値上げ

 東レ機能製品事業部は、ユニフォーム用途の全素材を7月出荷分から値上げする方針だ。自助努力で吸収できない分として、ポリエステル長繊維使いの生地では1メートル当たり30〜45円の値上げを取引先に要請する。



ユニフォーム販売店/天候不順で衣料不振

 ユニフォーム販売店の今春夏の商況は、店頭では一般衣料と同じように天候不順の影響を受け、夏物ウエアの販売が苦戦を強いられている。一方、そのおかげで手袋や安全靴などの作業用品が好調で、売り上げに大きく貢献している。事業所向けの法人需要はユニフォームを更新する企業が増え始め、堅調に推移している。西日本の有力店が加盟する日本ワークショップチェーン(NWC)のメンバーに今春夏の商況と特徴を聞いた。



都市銀行にカーディガン納入 ユニクロ・ユニフォーム事業

 ユニクロのユニフォーム事業を行うダイレクト事業部は2月末に、都市銀行の女性行員向けにカーディガン2万6000枚を納入した。  同社によると「銀行側からにわかに依頼があり、店頭で売っているカーディガンを納めた」とし、約5000万円の売上高になった見込みだ。ただ、支店ごとの自由購買だったため、今後も継続するかは未定だという。  同社は昨年からユニフォーム事業を強化し、これまでセコムやコンビニエンスストアの制服などを手がけている。今後は流通や飲食店といった業種に、数百部単位のダイレクトメールを送り、需要の拡大を図る。今8月期には法人需要10億円、個人・チームウエア対応5億円の計15億円を見込む。



サービスユニフォーム特集/成長市場に参入相次ぐ

 就業人口の拡大など、成長著しいサービス分野には、オフィスやワーキング業界からの参入が相次ぎ、市場が活性化している。サービス専業アパレルも自分たちの強みをさらに深めようと新企画を打ち出す。ユーザーのニーズが多様化するにつれ、マーケットを絞り込んだ企画が目立ち始めている。競合が激化するサービスユニフォーム市場。その今を探る。


増えるピンポイント企画/ワーキングの新ブランド目立つ

 競争が激化するサービスユニフォーム市場といっても、これまでは専業アパレルはよりターゲットを絞った企画を、後発のオフィス、ワーキングアパレルは幅広い職種に向けた企画と、両者の戦略はある程度分かれていた。なぜなら、サービスユニフォーム市場は飲食業からホテル、アミューズメント、介護などそのターゲットの幅は広く、新規参入組がいきなり専門性の高い企画を手がけると、外れたときのリスクが大きいからだ。

 ワーキングアパレルのサービス企画の特徴はまさしく幅広いゾーンをターゲットにしている。昨春コーコス信岡は「グラネスワーク」を発表。布帛・ニットシャツ、パンツなどを中心に、色やコーディネートを提案した。サンエスは男女ペア企画「ジャック&ベティー」を提案。豊富に取りそろえたシャツとチノパンの組み合わせが好評だ。

 アイトスは、レナウンユニフォームと業務提携し、室内光応答型光触媒「V―CAT」を採用したサービスユニフォーム「エアー」を今春からカタログ販売する。また、自重堂も今春からサービスウエアを本格的に展開する。

 一方、ワーキング以外のアパレルはターゲットを絞ったセグメント企画を打ち出す。ニッチな市場で高シェアを拡大しようとする戦略だ。ボンマックスは今春夏の展示会でサービスウエアブランド「フェイスミックス」から"和"に特化したユニフォーム「Un・Sui(雲水)」を発表した。

 「Un・Sui」は京都の日本の伝統柄を現代風にアレンジしたデザインが特徴。二部式きもや和装の襦袢(じゅばん)を採用したブラウス、鯉口シャツ、和柄アロハシャツなどを提案する。さらに、京都のアパレル「SOU・SOU」とのコラボ企画で伊勢木綿を使った作務衣なども披露した。

 神馬本店も和をコンセプトにしたサービスウエア「今昔草子(こんじゃくそうし)」を発売した。服飾研究家の市田ひろみさんに商品監修を依頼し、6つの和風柄で作務衣、羽織、パンツ、和帽子などの商品構成で展開し、初年度1億〜2億円の販売を目標にしている。

 また、シーユーピーは運送業専用のユニフォームカタログをこのほど発行。全国12社の代理店に今後説明会を開き、別注対応で来年から取り組む。このカタログは運送業専用の別注の個別対応向けで、50〜299人規模の全国の運送業者約3500社を対象に提案する。

 さらに、介護ウエア「プロフィーリング」からは一格上を狙いにした高級ゾーンの専用カタログ「アイナ」を発行した。植田隆志社長によると、介護施設にも高級ホテル並みの有料老人ホームがあるという。販売チャネルは介護ユニフォーム市場でオリジナル対応のできる20社程度で試験的にスタートする。

 ある程度ターゲットを明確に打ち出せば、販売代理店も営業しやすいというメリットもある。エンドユーザーの個別化、差別化志向の高まりとともに、この傾向は今後も続くかもしれない。


6月に中国でユニフォーム展/秋には大阪で「フードテック」

 今年は国内外でユニフォームに関するイベントが予定されている。

 6月6〜8日には昨年に引き続き、「2006(第4回)中国職業装博覧会」(主催・経済日報報業集団)が上海で開催。同博覧会は昨年、日本からも11社が出展し、08年の北京五輪、10年の上海万博を控える中国市場へ「日本のユニフォーム」を披露した。

 今回は制服(ホテル、航空、各種公務員、特殊公務員向け)、企業ワークウエア、ユニフォームカジュアル、ユニフォーム向けテキスタイル、副資材、服飾品、縫製機械、ネットワーク・CADデザインなどの展示エリアを設置するほか、関連展示エリアも設け、前回展よりも拡大するという。

 また、9月13〜16の4日間に大阪国際見本市委員会が、食品産業に関する機械・機器・資材・技術・情報を一堂に集めた「フードテック2006」をインテックス大阪で開く。

 同展は1980年に開始して以来、2年ごとに開催し、今年で13回目。同時開催となる食品展「ジャパンフード2006」「外食産業フェア」と合わせ西日本最大級の食品機械・機器の展示会となる。

 前回展からユニフォームコーナーが新設され、業界から10数社が出展、会期中に4万4102人が来場した。今回も同コーナーは設置される。事務局によると、食品製造加工業、外食産業、ホテル・福祉施設などを対象業種に5万人の来場を予想している。



就業形態の変化が追い風に/活性化するレンタルユニフォーム市場

 ユニフォームを期限付きで貸し出し、月ごとに代金を回収するレンタルユニフォーム。もともとは医療白衣を中心にスタートしたサービスが食品関係や物販、オフィスウエアなどへ広がりを見せている。それとともに、既存のリネンサプライ業者だけでなく、専門業者やアパレル、代理店など新規参入が相次いでいる。有望市場の現状と課題を追う。


新規参入で競争激化/サービスも多種多様に

 ユーザーにとってレンタルのメリットは、ユニフォームの一括購入資金が不要で在庫管理の負担が軽減される点にある。また、洗濯や個別メンテナンスのサービスがつくので、衛生面でも向上が図れる。提供する側にとっては3、4年の契約期間が保証されることが大きい。一方、制服の管理を個人に任せている企業からみると、コスト増につながり、契約期間中は制服のモデルチェンジが自由にできないなどのデメリットもある。

 企業ユニフォームのレンタルがスタートしたのは70年代以降で、リネンサプライ業者が食品工場やサービス業を中心に対応してきた。その1社、ダスキンによると「民間の調査では現在のレンタルユニフォームの市場規模は700億円。数年後には960億円まで拡大する見通し」という。同社は81年からレンタルユニフォーム事業を始めた。現在、全国186拠点で対応し、05年度の売上高は約44億円になる見込み。主力の掃除用品レンタル顧客に対してのユニフォーム提案を強化し、スケールメリットを生かしていく考えだ。

 近年はレンタル専門業者やユニフォームアパレル、代理店がレンタルを手がけるケースも増えてきた。専門業者アラマークユニフォームサービスジャパン(東京都台東区)は、88年にアメリカのアラマーク社と三井物産などが出資して設立。「商品を売るのではなく『ユニフォームレンタル』というサービスを提供する」という理念のもと売り上げを伸ばし、今3月期の売上高は54億円になる見込みだ。

 また、ユニフォーム製造卸のイストは99年から飲食、パーラー、オフィスウエア向けにレンタルを展開する。今後は購入中心のオフィスウエアの拡大に力を入れる。オフィス業務のアウトソーシング化やセキュリティー管理の面からレンタルを導入する企業が増えている。


オピニオンに聞く/東急リネン・サプライ社長・加藤誠司氏

――会社の沿革は。
 1962年に東京ヒルトンホテルと東急系各社、東洋紡の共同出資でリネンサプライ事業を行う企業として設立されました。その後、東急グループの子会社となりました。その後、82年からレンタルユニフォームを手がけ、ほかにもランドリーサービス、ダストコントロール事業を行っています。売上高は約90億円です。
――レンタルユニフォームの取り組み状況は。
 売上高は約11億円です。用途別では食品工場関係が8割を占めます。今後は食品工場以外も強化する方針で、レストランのホールスタッフやコックコートなどの提案にも力を入れていきます。その一環として、一昨年から専用カタログを作り、取引先に配布しています。おかげさまで引き合いは上々です。
――強みは何ですか。
 全国にネットワークを持っていますので、品質、危機管理の面などで一定のサービスを提供できることです。また、東急グループの一員ですのでお客様には安心、信頼感を持っていただけると思っています。
――拡大基調にあるレンタルユニフォームですが、その課題は。
 ユーザーの意識を変えていくことですね。レンタルを導入すると、制服を管理する手間が省け、職場の清潔感を均一化できます。また、パートタイマーなどの増加により、制服の管理を個人に任せると回収できないなどの事象を防ぐことができます。
 また、環境面でもレンタルは大きな役割を果たします。制服を各家庭で洗濯すると、排水の量は膨大なものになります。アメリカでは環境の負荷を軽減するために、ユニフォームは企業が責任を持って専門の業者に委託し洗濯することを法律で決められています。こうしたレンタルの効用を地道に伝えていくことが大切だと思います。


オピニオンに聞く/白洋舎レンタル事業本部部長・井口弥光氏

―事業概要は。
 当社はもともとクリーニング業から始まり、今年で創業100周年になります。ユニフォームレンタルは30年前からスタートしました。主力のクリーニングに加え、レンタル、ダストコントロール、ハウスケアなど、事業の多角化が進んでいます。全体の連結売上高は463億円です。
―レンタルユニフォーム事業の特徴は。
 レンタル事業の売上高は192億円で、そのうちユニフォームレンタルが約55億円に達しています。顧客はコンビニエンスストアや外食レストランチェーン、食品工場などです。
 強みとしては、クリーニング事業からスタートしていますので、高品質なクリーニング工場が大きな武器です。また、レンタルユニフォーム専門の子会社を持っており、連携をとりながら事業展開を行っています。
――最近の特徴は。
 主力のクリーニング事業は市場自体がピーク時の6割程度になったといわれています。そのため、当社としても今後はレンタル分野を強化する方針です。
 商品的には数年前から導入しているICチップを前面に打ち出します。膨大な情報量を記憶できますので、徹底した個別管理が可能になりました。今後は商品や洗濯に加え、こうしたセキュリティー面からみた新しい付加価値を訴求していくつもりです。最近では警備業や交通関係など、これまでになかった業種からの案件が寄せられており、セキュリティーへの高い関心がうかがえます。
――今後の課題は。
 これまでのように、「ユニフォームを洗濯つきでレンタルします」では、ユーザーの理解を得るのは難しい。衛生面だけでなく、セキュリティー面の効果など新たなアピールポイントを訴求する必要があります。また、白洋舎のクリーニング、リネン事業などの他部門との連携を図り、全体の機能を生かした提案を行うことが重要になってくると思います。



ユニフォーム素材展 開催増える

 ユニフォーム素材展が今年は増えそうだ。そのきっかけとなったのが昨年12月に約10年ぶりにユニフォーム素材展を開いた帝人ファイバーだ。

 今年は三甲テキスタイルが6〜7月にかけてオフィス・サービスユニフォーム向けの展示会を開く。同社は5月と11月に内見会を東西で開いているが、展示会は旧カネボウ繊維時代を含めて約10年ぶり。



レディースユニフォーム協議会/大阪での初の合同展

 オフィスウエア製造卸で構成するレディースユニフォーム協議会(谷屋行雄会長)は3日、東京で定例総会を開き、初の大阪での合同展を来年7月6日に開催することを正式決定した。

 谷屋会長は「合同展を通じて関西の活性化に一役買いたい」と述べ、大阪展に意欲をみせた。会場はいくつかの有力候補が挙がっており、近いうちに発表する予定だ。作業服・サービスウエアアパレルとの合同展については「協議会として前向きに検討したい」としたうえで、「会場の関係もあるので早めに私のところまで問い合わせいただきたい」と語った。

 また、今年の7月11日には、昨年に引き続き2回目となる合同展を新宿NSビルで開催する。12社が出展予定で、2000人の来場者を見込んでいる。



官需苦戦も備蓄総じて元気/ユニフォーム需要は回復

 ユニフォームの需要が上向いてきた。雇用状況が好転し、大企業を中心に3月期が好決算見通しであることからユニフォーム市場は更新需要が活発化してきたようだ。

価格競争に歯止め必要

 業界関係者の話を総合すると、ユニフォーム市場は総じて回復傾向にあり、官需関係が厳しいものの、民需は回復基調にある。また、備蓄関係はサービスユニフォーム市場への参入が活発化するとともにワーキングウエア、オフィスウエアとも回復傾向にあり、「直需(官需、民需)より、備蓄の方が元気」(商社)とも指摘される。
 官需については、平成の大合併による全国の市町村数が今年3月末に1821になる見通しで、7年前の3232から大幅に統合される。しかし、ユニフォームの更新需要は「多くの自治体が財政難で更新は少ない。ただ、社会福祉協議会などの介護ユニフォームは自治体の合併に伴って更新需要が多い」(ユニフォームアパレル)。
 また、官需の中では唯一、警察関係の制服需要が増えていると言われる。「犯罪増加に伴って、警察官の採用が全国的に増え、警察官向けの追加発注が増加している」(商社)。そのほか、今年6月から施行される改正道路交通法によって違法駐車の取り締まり業務が民間に委託される。それに向けて警備会社やビル管理会社などが「駐車監視員」向けユニフォームをすでに水面下で取り組んでいるようだ。
 民需は三菱東京UFJ銀行が今年から制服を復活させたが、地方銀行でも制服の復活や更新需要がこれから増えると見られている。また、バブル経済崩壊後、廃止が相次いだオフィスウエアも「復活するところが増え、今年は更新需要の件数も増えている」(オフィスウエア製造卸)と言われる。

 一方、備蓄関係は1月中旬から全国主要各地で展示会が始まり、今週は東京で集中して展示会が開かれているが、「来場者数は昨年より多く、更新物件は増えつつある」と話すところが多い。また、展示会では広がりつつあるサービスユニフォーム市場への参入がワーキングウエア、オフィスウエア製造卸からともに目立っている。
 大手ワーキングウエア製造卸のアイトスは今年からサービスウエアの総合展開に入り、同時にレナウンユニフォームとのコラボレーション企画としてスポーツカジュアルユニフォーム「エアー」を発売。自重堂も今年からサービス市場へ本格進出し、ビッグボーン商事もサービス向けに「キャロル」ブランドを展開している。
 このようにサービス市場などへの参入が増えてきたが、一方で価格競争の懸念も強い。「安く作って、安く売っているようでは業界内での足の引っ張り合いで、そろそろ価格競争から脱しないといけない」(商社)と指摘される。「価格」問題が今年のユニフォーム業界の課題と言えそうだ。



直需ユニフォームアパレル 制服復活で商況好転

 日本経済の回復基調を受けて、都市銀行が中止していた制服を復活するなど明るい兆しが見え始めたユニフォーム業界。フォローの風を受けて、苦戦が続いていた直需アパレルの商況も近年は回復してきた。この流れをより強いものにするため、アパレルは新商品、新戦略といった「次の一手」を着々と進めている。



提議/ユニフォームも取引改善を

 繊維産業流通構造改革推進協議会(SCM推進協議会)はこのほど、ユニフォーム分科会を設置した。今年から会合を重ね、4月には同業界における取引慣行の整備やリスクの明確化について「取引ガイドライン」(案)を策定、答申する予定だ。参加する企業にはそれぞれの会社の"看板"を外し、同じ目的を持って集まった"同志"として、全体最適化に向けて一丸となって取り組んでほしい。また、この分科会は業界を発展させる様々な可能性を持っている。

 バブル崩壊後、ユニフォームを取り巻く環境は一変した。経費削減の対象として廃止や単価の下落が進み、激しい価格競争や過度なサービス合戦を招いた。市場規模はピーク時の半分の5000億円弱になったと言われる。この苦境を脱するためには、各社の自助努力を前提にしながら、業界全体の力を結集させて構造改革に取り組む必要がある。その一つが「つぶやきのビジネス」と俗称される独特の商習慣の改善である。

 昨年からSCM推進協議会の中で、素材メーカー、商社、別注アパレルの有志企業11社が集まり、勉強会を開いてきた。その中で「リスクの所在が明確でないため、各段階で無駄な在庫が存在する」「用語に対する認識のずれがロスを生んでいる」などの問題点があぶり出された。正式発足した分科会には備蓄アパレル、副資材問屋が加わり、23社で議論を進めていく。

 ガイドライン策定後は、流通やエンドユーザーとの認識の共有化も視野に入れなければならない。なぜなら、別注ユニフォームのコンペ経費は1回数十万円以上かかるが、すべて参加企業が負担しているのが実情。また、在庫もアパレルがリスクを負っているケースが多い。1社では力関係上、強く言うことができないが、業界全体で決まったコンセンサスを伝えることで方向も大きく変わってくるだろう。

 また、ユニフォーム業界には全体をまとめる団体がない。そのため、関係者が一丸となって何かに取り組むこと自体に大きな意義がある。今後は全体最適化以外の様々な課題にも、力を合わせて取り組み、業界が"一つ"になるきっかけにつながることを期待したい。もちろん、簡単にはいかないだろうが、バブル崩壊後一番大きなダメージを受けたオフィスウエアは99年にレディースユニフォーム協議会を設立し、不可能と思われた合同展を昨年成功させた。協議会の合言葉は「99%の競争と1%の協調」だった。この言葉はユニフォーム業界全体にも当てはまる。


NUCがシンポジウム/ユニフォームの効用をアピール

 財団法人日本ユニフォームセンター(NUC・若杉清輝理事長)は2月1日、ユニフォームの効用をテーマにしたシンポジウムを開く。会場は東京都港区の赤坂区民センター。定員は先着350人、受講料は無料。NUCの会員以外も事務局へ申し込めば参加できる。電話番号は03・3401・2111。締め切りは20日。
 NUCによると、初開催となった昨年のシンポジウムが好評だったため、今年も継続することを決めたという。同時期に東京でユニフォームアパレルの展示会が開かれていることもあり、「全国の代理店や会員以外のアパレルにも気軽に足を運んでほしい」としている。

 今回、基調講演を行うのは繊維産業流通構造改革推進協議会の阿部旭事務局長。昨年、業界内の全体最適化をめざして設立されたユニフォーム分科会の取り組み状況や今後の課題、方向性などを語る。
 また、民間のリサーチ会社が企業経営者にユニフォームの利用状況や必要性、セキュリティー管理などを聞いたアンケート調査の結果を発表する。IT産業、製造業、小売業のトップへのインタビューも紹介する。

 その後、「ユニフォームのセキュリティー管理とその必要性」をテーマにパネルディスカッションを行う。パネラーにはNUC理事の前川幸洋氏(東レ)、堀松渉氏(チクマ)、澤田秀峰氏(ツカモトユーエス)、鈴木進氏(三越)など8人が参加し、コーディネーターを高橋紀光理事(帝人ファイバー)が務める。


住金物産ユニフォーム事業/サービス・オフィス1.8倍に

 住金物産は今後、サービス、オフィスユニフォーム市場で、バイオーダー(別注)の強化やレンタルなどの新規販路の開拓を図り、08年度に同分野の売上高を1・8倍へ拡大させる。

 現在のユニフォーム事業の売上構成比は、ワーキング・学生服向けが65%、サービス・オフィス向けが35%。今後はサービス・オフィス向けを毎年2割ずつ伸ばし、3年後には両者の割合を逆転させる方針だ。そのため、別注事業では、素材や縫製といった各拠点の進ちょく状況がリアルタイムに把握できる生産管理統合システム「WINDS」の活用や、ポストチャイナを見据えた